ニトロソアミン原薬関連不純物 (NDSRI) の規制動向、許容値設定と生成リスクの予測

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第1部 ニトロソアミン原薬関連不純物 (NDSRI) の現状と当局の規制,動向

(2023年10月30日 10:30〜12:00)

 近年、国内外において、複数の医薬品から発がん性物質であるニトロソアミン類が検出され、一部の製品が自主回収されている。ニトロソアミン類は、ICH M7ガイドラインにおいて極めて高い発がん性を有するCohort of concernに該当し、ICH M7で規定された許容摂取量よりもさらに厳格な基準値による管理が求められるため、適切な管理方法については大きな課題となっている。2021年のバレニクリンの回収以降、原薬自身または原薬関連の不純物がニトロソ化したNitrosamine Drug Substance-Related Impurities (NDSRIs) の混入事例が種々報告されており、世界的な問題となっている。NDSRIは、原薬/製剤の製造または保管中に生成すると考えられ、多くの場合で毒性データが存在しないため、許容摂取量の設定には多くの課題が存在する。  本講演では、ニトロソアミン関連について、特にNDSRIにフォーカスし、実際のNDSRIの許容摂取量設定及びリスク低減措置について事例を交えて解説する。

  1. ニトロソアミン原薬関連不純物 (NDSRI) の概要
    1. NDSRIの混入原因 (root causes)
    2. NDSRI関連の規制動向
  2. ニトロソアミン類 (NDSRI含む) の許容摂取量 (AI) の設定法
    1. ICH M7 (R2) に従った許容摂取量設定
    2. CPCAを用いた許容摂取量設定
    3. リードアクロス法を用いた許容摂取量設定
  3. NDSRI副生のリスク低減措置

第2部 ICH M7ガイドラインに則ったエキスパートジャッジによる変異原性評価

(2023年10月30日 13:00〜14:15)

  1. ICH M7に則った不純物の変異原性評価
    1. 評価の流れ
      • 文献調査
      • QSAR評価
      • 結果解釈
      • クラス分類と管理立案
    2. 当局対応
      • QSARレポート
      • 照会事項対応
  2. Expert Judgmentで留意すべき点
    • リードアクロス法における化合物類似性評価
    • Deactivating featureの取り扱い
    • エキスパートジャッジの効果

第3部 In silicoを活用した医薬品からのN-ニトロソアミン類の生成リスク評価法

(2023年10月30日 14:45〜15:50)

 近年、変異原性化合物であるN-ニトロソアミン類が限度値を超えて医薬品から検出されたことが世界的に大きな問題となった。医薬品へのN-ニトロソアミン類の混入の可能性は原薬の製造時のみならず、製剤化の後にも存在するとされ、その原因は様々である。そのため、N-ニトロソアミン類について、可能性のある生成経路を予測しておくことは混入リスクの管理手法として有効であるといえる。  本セミナーでは、医薬品からのN-ニトロソアミン類の生成経路に関して、分解生成物予測ソフトウェアを利用したIn silico予測について紹介する予定である。

  1. N-ニトロソアミン類の医薬品への混入事例
    1. サルタン系薬剤
    2. ラニチジン
    3. メトホルミン
  2. N-ニトロソアミン類の生成反応の例
    1. アミンとニトロソ源の反応
    2. アミドとニトロソ源の反応
    3. ヒドラジンの酸化
  3. N-ニトロソアミン類の分解生成経路のIn silico予測

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