GMP/GQPを効果的に進めるには製造工程の理解が不可欠です。実際PIC/Sガイドラインでも、プロセスバリデーション(PV)の目的は工程の理解にあると明言しています。これはメカニズムの定性的な理解に止まらず、因果関係を定量的に理解することを意味しています。
しかし、PVはたった3ロット、運転免許で言えば仮免に過ぎません。工程の本当の姿 (実力) は定常生産品で評価すべきです。これがAnnual Product Reviewの大きな目的です。ところが多くのレポートは単にデータを羅列したものか、せいぜい折れ線グラフ止まりです。観察されたデータが規格に入っていれば「問題なし」で終了。これではせっかく手間暇かけて収集したデータが勿体無いです。勿体無いだけでなく、場合によっては回収リスクを見逃すことにもなりかねません。
本コースでは、実際にデータを用いて統計的方法の具体的な適用方法、考察のポイントなどを解説していきます。
- 基礎の基礎を徹底理解する
- 全体像を把握するには「ヒストグラム」が一番
- 「標準偏差」とは、ばらつきの数値化のこと
- 集団の中での相対的な場所は「規準化」で表現すべし
- 規準化を誰にでもわかる表現に変換する方法 (正規分布表)
- 信頼区間を深掘りする
- 意外に深い「平均値」の本当の意味合い
- 平均値のばらつきが「標準誤差」と呼ばれる理由
- 推定に保険をかける (t分布表)
- 95%信頼区間は「真の値を95%の確率で含む範囲」と言うけれど
- モンテカルロ・シミュレーションで検証する
- 潜在的な規格外れを考察する
- 工程能力指数とは
- 分析精度が悪いと規格外れのリスクが増える!
- 規格の妥当性は工程能力指数で評価
- トレンド評価の基本
- トレンドを視覚的に把握する最強ツール (管理図)
- 計量データはXbar-R管理図で (管理限界線の計算方法)
- 管理図を上手く使うポイントは群分けにあり
- 平均値の管理外れが多発した場合の対処 (Xba-Rs-R管理図)
- 計数データ (二値データ) のトレンド評価
- 不良個数の分布
- 二項分布の正規近似
- 不良率の管理図
- 不良個数の管理図
- 欠点数の管理図
- 製品品質のばらつきの構造を理解する
- ばらつきは階層構造
- 枝分かれ分散分析の考え方 (管理図 vs 分散分析)
- 枝分かれ分散分析の結果の解釈
- プロセスバリデーションへの応用
- PIC/Sガイドラインが求めていること
- プロセスバリデーションのデータは枝分かれ構造
- プロセスバリデーション結果のまとめ方
- トレンド評価各論
- 定量
- 類縁物質 (n=1の場合)
- 製剤均一性試験
- 溶出試験
- 逸脱、製品情報 (パレート図と層別)
- Q&A
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- 視聴期間は2023年10月24日〜11月10日を予定しております。
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