5G/beyond 5G (6G) の言葉が世の中に溢れている。情報通信分野においてIoT: Internet of Thingsが進展し, 5世代の通信技術5G/beyond 5Gデバイスと結合しようとしている。使われる周波数は、24.25GHz〜86GHz、で “ミリ波” である。本講座では5G/beyond 5Gのデバイス・基礎技術を紹介し、これらの誤動作を防ぐ“電波障害対策”に” そして5G/beyond 5G 技術の完全な 実現のために“電波シールド・電波吸収体”の技術を解説する。今までTVゴースト (〜800MHz) や船舶レーダーの橋体による偽像 (700MHz〜26GHz) 、無線LAN (2〜60GHz) 、携帯電話 (800MHz〜2GHz) 、blue tooth (2.4GHz) 、電力線通信 (〜2GHz) 、ETC (自動料金支払いシステム、5.8GHz) やITS (高度道路交通システム、〜76GHz) に主として遠方界電波吸収体・人工表面が開発されてきた。一方スマホ・パソコンの電波障害対策には近傍界電波シールドが使用されてきた。しかし,ミリ波対応 (〜28GHz) のスマホでは遠方界電波シールドが必要となる。メタマテリアル、古くはメタサーフェス、がミリ波からテラヘルツ波電波吸収体、電波シールドで、人工材料、人工表面として考えられ研究が盛んである。
本講演では、電波伝搬の基礎から5G/beyond 5Gのデバイスと、遠方界・近傍界用電磁波シールド・電波吸収体の設計及び評価、メタサーフェスによる電磁波吸収と電磁波シールドの設計及び評価をミリ波からテラヘルツまで中心に報告する。
- 5G/beyond6G (ミリ波) 通信の世界とは?
- 5G/beyond5G,6Gとは?
- 5G/beyond5Gの話題
- EMCの考え方
- ミリ波応用例
- 5G/beyond 5G (ミリ波を中心) の材料の話題
- アンテナ
- 5G/beyond5G通信技術
- GaNアンプ
- 高周波基板
- フィルター
- RFフロントエンド
- 高周波測定法
- 電磁波の基礎と材料透磁率測定法
- 電波伝搬と反射
- ループアンテナ
- ロッドアンテナ
- ループアンテナ近傍の電磁界
- 波動インピーダンス
- 複素誘電率・複素透磁率測定法
- 測定理論
- 測定例 (CバンドからWバンドまで)
- 電波シールド効果と反射・吸収損失の導出
- シェルクノフの式
- シールド効果
- 反射損失、吸収損失の導出と計算例
- 遠方界と近傍界のシールド効果の式導出
- 磁界源近傍のシールド効果の改善
- KEC法による磁界源近傍のシールド効果測定例
- 筐体形状によるシールド効果
- ワイヤーメッシュのシールド効果
- 長・短金属線配列構造によるシールド効果 (メタマテリアル,FSS)
- メタサーフェイス (周波数選択表面,FSS) の基礎
- 電波シールド特性評価法 (遠方界と近傍界)
- 自由空間法 (遠方界)
- KEC法 (近傍界)
- 近傍界プローブ法 (近傍界)
- ストリップライン法 (Rtp)
- メタ・サーフェス (周波数制御表面)
- メタサーフェスの理論, 電波シールドと電波吸収の違い
- メタサーフェスの応用,電波吸収への適用
- 電波シールド・電波吸収体の応用例 (〜テラヘルツまで)
- 広帯域ミリ波電波吸収体のETC対応
- ミリ波対応電波吸収体の試作・評価
- 無線LAN用電波吸収体 (メタスーフェイス) の試作・評価
- テラヘルツ電波吸収体の設計
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