リチウムイオン電池におけるドライプロセスとバイポーラ構造

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本セミナーでは、リチウムイオン電池において性能、生産性・低コスト・低環境負荷の観点から注目されている、電極の「ドライプロセス」と「バイポーラ構造」について、基礎から技術動向、特徴、課題までわかりやすく解説いたします。

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プログラム

本セミナーでは、リチウムイオン電池において性能、生産性・低コスト・低環境負荷の観点から注目されている、電極の「ドライプロセス」と「バイポーラ構造」について、基礎から技術動向、特徴、課題までわかりやすく解説いただきます。

第1部 リチウムイオン電池におけるドライプロセスの特徴と材料・工程の課題

(13:00〜14:30)

 これまで電極の製造はウエットプロセス (塗工) で行ってきた。これは正極:NMP、負極:水と言う溶媒に活物質を分散させ、バインダーで固着させて電極にするものだ。塗工後には乾燥炉で溶媒を飛ばすのだが、この際に大きなエネルギーを必要とする。カーボンフットプリントを低減するためにこの乾燥プロセスを必要としないドライプロセスに注目が集まっている。  本セミナーでは、電池生産の基礎及び、ドライプロセスの現状を材料の切り口から説明する。

  1. リチウム電池とバインダー
    1. リチウムイオン電池はどんな電池か
    2. リチウムイオン電池セルの製造プロセス
    3. 4大材料
    4. その他材料
  2. バインダー
    1. バインダーとは
    2. バインダーの役割
    3. PVDF、SBR+CMC
  3. ウエットプロセスとドライプロセス
    1. ドライプロセスの種類
    2. ドライプロセスの利点
    3. ドライプロセスの問題点・課題
    4. バインダーからのアプローチ

第2部 双極子 (バイポーラー) リチウムイオン電池のメリット、材料と工程

(14:45〜16:15)

 「バイポーラー」と言うタイトルが、最近になって再度見え始めた。トヨタ自動車 株式会社 の全固体電池が、“双極子”でとの報道などがきっかけであろう。とは言え、双極子構造は蓄電池の技術においては古典的でもある。鉛蓄電池やニッケル水素電池の一部には、過去・現在共に双極子が存在している。  現在の電解液系のリチウムイオン電池においては、ニッケル水素など水系電解液の電池 (セルで1.2V) に比べて、約3倍の3.6Vレベルの出力が達成され、電圧に対する要求はそれ程切実では無くなっていた。  また電解液系セルで双極子を構成する為には、“液絡防止”すなわち個々のセルのリチウムイオン伝導を絶縁 (孤立) させる必要があり、構造的にあるいは製造技術的な困難さが存在した。この問題は、固体電解質を使用すれば、いとも簡単に解決出来る。  一方で現在の、特にEV用の電池を大量に、低コストで生産するためには、正極材に安価な、コバルトフリーの鉄リン酸リチウムLFPの使用が急増した。LFPはその特性上、出力電圧は3.2V程度であり、3.2/3.65=88%を補う必要が生じた。  本セミナーでは、双極子リチウムイオン電池のメリット、材料と工程などを紹介したい。

  1. 電極の構成と電気化学、単極子と双極子
    1. リチウムイオン電池の構成と動作
    2. セルの接続、並列と直列
    3. 液絡防止の構造
    4. NiHセルにおける実績
  2. 双極子セルのメリットとデメリット
    1. 電圧の増加
    2. 電流の取り方
    3. セル>モジュール>システム
    4. 充放電制御と均等充電
  3. 正極材、負極材の組合せと可能性
    1. 正極材の選択 (MNC多元系とLFPオリビンなど)
    2. 負極材の選択 (炭素系とLTO系)
    3. 集電箔の選択 (全アルミ箔の可能性)
  4. 全固体セルとのコンビネーション
    1. 液絡防止の構造
    2. 積層型の電極組立
  5. まとめ

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