薬物動態解析に用いる数学入門 (基礎〜使用例 / 応用例)

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本セミナーは薬物動態解析で使われている数式について理解を深めてもらうために企画したものです。コンパートメントモデルの知識がある方向けです。薬物動態解析では、数式を使います。モデリング&シミュレーションというように、実験データを再現するモデルを構築し、最適パラメータを求めるモデリングとモデルを用いて初期条件を設定しシミュレーションの2つを行います。モデル解析では、コンパートメントモデルのように直接モデル式に当てはめる方法と微分方程式を数値計算して解いて当てはめる方法があります。1-コンパートメントモデルのような単純なモデルであれば、前者を用いますが、複雑なモデルではモデル式を得ることが困難で、後者の解析を行うことになります。計算ソフトウェアの発達により、微分方程式も意識せずに、モデルが構築でき、パラメータ算出もできるようになっています。このソフトウェアの発達は逆に解析者の理解を深めることを妨げているように思います。  本セミナーでは、教科書であまり取り扱われていない薬物動態解析に用いる数学を取り上げ、実際に使っている例をあげ、基礎を知れば、専用ソフトを用いることなく、エクセルでも、現状よりも1段、2段上の解析が可能であることを解説します。

  1. 2次方程式の解の公式
    • 応用例
      • タンパク結合の飽和
      • P-gp基質の膜透過の飽和
  2. 等比級数の和の公式
    • 応用例
      • 反復投与のシミュレーション
      • 腸肝循環の計算
  3. 微分積分
    • 応用例
      • AUC
      • AUMCの計算
      • 非線形解析
      • TubeモデルのF
  4. ラプラス変換
    • 応用例
      • コンパートメントモデルのモデル式
      • レセプター占有率の時間推移
      • 膜透過係数の算出
  5. 行列を用いた連立方程式の解法
    1. 行列を用いた連立方程式の解き方
    2. 逆行列を用いた連立方程式の解き方
      • 応用例
        • コンパートメントモデルの微分方程式の解法
        • 最小二乗法
  6. 近似値の求め方
    1. テーラー展開
    2. 微分値の求め方 (差分法)
      • 応用例
        • 膜透過係数の算出
        • 最小二乗法
  7. 微分方程式の数値計算
    1. オイラー法、ルンゲクッタ法
  8. 最小二乗法
    1. 線形最小二乗法
    2. 非線形最小二乗法
      • ガウスニュートン法
      • パラメータのSDの計算法
  9. 演習
  10. 質疑応答

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