昨今、開発の現場に「デジタルツイン」「メタバース」の手法が浸透してきています。この手法は、私たちが日常的に利用している3D-CADやCAM, CAE, 大規模な構造環境計算と非常に親和性が高く、開発時のフロントローディング化や情報の共有化に大きく貢献してくれる環境でもあります。また、開発時のQ, C, Dやトータルマネジメントにも効果を発揮してくれる環境でもあります。今後、この環境を「どのように利用していくのか」が、我々エンジニアの課題にもなるでしょう。
今回、モノづくりの状況やCAEを例に挙げ、メタバースをどのように理解、利用して、発想に組み込んでいくのかを整理したいと考えます。仕事の合理化・効率化の一助となれば幸いです。
- 自己紹介/会社紹介
- 開発環境における「メタバース」
- 開発環境の「以前」と「今」
- 3D-CAD
- CAE
- CAM
- データマネージャー
- PDM
- PLM
- 「デジタルツイン」の有効性と利用例
- 「デジタルツイン」を利用した「メタバース」設計へ
- 「メタバース」思考で変わること 〜モノづくりしないモノづくりやフロントローディング〜
- 品質マネジメントと「メタバース」思考 〜フロントローディング化のための5現主義〜
- 「メタバース」思考で「何が」「どのように」変化するか
- 「メタバース」で期待されるQCD
- 「品質 (Quality) 」を「作りこむ」 〜品質向上、品質バランス〜
- 「コスト (Cost) 」を「図る」 〜デジタルツインによる「モノづくりコスト」〜
- 「納期 (Delivery) 」を「計る」 〜「リアル」な内容で日程計画〜
- Q, C, Dのトータルマネジメントを行う 〜メタバースでのQ, C, D課題発生時の解決と現実への反映〜
- 「デジタルツイン」を用いた品質確保 (CAE)
- CAEを用いた品質判断
- 材料・製法の見極め方
- 設計しない部品 (既存流用)
- Totalした状態でのCAE (製品品質)
- メタバースを利用した情報の共有
- 作成・変更した情報は必ずメタバースで一元管理する
- データは管理権限者のみが登録・変更できる体制にする
- 管理権限者はデータ変更前に内容を確認・理解したのち了承する
- 今回のまとめ
- 現在の開発環境はメタバース利用に適している
- メタバース内に情報を集約することで開発のフロントローディングが可能になる
- Q, C, Dのマネジメントがメタバース内で集約できる
- デジタルツインやメタバース内構造で品質の検証ができる
- メタバースを利用することで関係者が情報共有可能となる