本講演により、金属積層造形、いわゆる金属3Dプリンティングの原理や装置、それらを用いて造形した材料の金属組織の特徴、造形体の欠陥の抑制技術について、基礎から応用まで、幅広い知識を得ることができます。
金属工学 (機械材料学) や溶融プロセス工学の基礎を学びながら、初めての方でも金属積層造形の特徴が理解できるように説明します。
特に、凝固現象と組織の関係や材料強度との関係、金属粉末の製造法とその評価法に関して焦点をあて、凝固の理論を利用した欠陥発生抑制や造形体の高機能化についても解説します。また、金属積層造形を用いた応用の一例として傾斜機能材料を取り上げ、今までプロセスの問題から為し得たかった傾斜機能材料の新しい展開を紹介します。
- 積層造形技術の概要
- 日本発の3Dプリンティング (積層造形) 技術
- 7種類の3D積層造形方式
- 次世代型産業用3Dプリンタの造形技術開発 ・実用化事業
- 金属積層造形の原理と装置
- 粉末床溶融結合法 (PBF)
- レーザ熱源の粉末床溶融結合法 (PBF-LB)
- 電子線熱源の粉末床溶融結合法 (PBF-EB)
- 指向性エネルギー堆積法 (DED)
- 粉末式指向性エネルギー堆積法
- ワイヤー式指向性エネルギー堆積法
- 焼結を利用した金属3D積層造形
- 3D積層造形鋳型を用いた鋳造法
- 溶融プロセスの基礎
- 均質核生成
- 不均質核形成
- 集合組織
- 凝固マップ
- 溶接
- 金属粉末の製造
- 焼結現象
- 応用例
- 傾斜機能材料
- 傾斜機能材料とは
- 傾斜機能材料の製造法
- 金属3D積層造形による傾斜機能材料の製造
- 誘導加熱用銅製コイルの3D積層造形による製造
- 金属粉末および造形体の評価方法
- 金属3D積層造形における組織制御・欠陥抑制技術
- 文献紹介
- まとめ
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