セルロース及び関連多糖類の基礎とモダン活用

再開催を依頼する / 関連するセミナー・出版物を探す
会場 開催

本セミナーでは、セルロースの基礎から解説し、セルロースをポリマー素材 (材料ベース) として活用するための方法論を具体例に解説いたします。

日時

開催予定

プログラム

前世紀末期より顕在化した資源環境問題を背景に、バイオマス利用の新しい成長ルートの開拓が強く望まれている。材料創製の諸分野においても然りであろう。  本セミナーでは、バイオマス系天然高分子の代表格であるセルロース及び類縁多糖類を主対象に、それらの基本的特質と、高機能化用ポリマー素材 (材料ベース) としてモダン活用するための方法論ならびに具体例について解説する。  バイオマス系高分子をベースとした材料利用の新規開拓とは、それらが有する天賦の構造と特性をフルに生かして (または克服して) 機能材料へと変換することに尽きる。アプローチとしては、主に物理的な手法によってプリスチン形体での顕在特性を活かした材料利用と、主に化学的な手法によって潜在特性を活かした改質形体での利用とがある。いずれにせよ、そのためには、生物由来素材としての構造ならびに特性のヒエラルキーを広域のディメンションスケールにおいて正確に究めていくことが必要である。  演者のラボでは、セルロース系多糖類を基軸に、分子及びその集合体の物理化学的特性に係る基礎研究と、種々の化学的プロセシング法の開発を含めた応用研究をパラレルで推進し、近未来に活躍しうる環境調和型・多機能発現型の有用マテリアルに導くモダニズム路線を展開している。可能性と妙趣を感じとってもらえるセミナーとしたい。

第1部 基礎編

  1. 主要多糖の分類と特徴
    1. 多糖類の分類と命名、産出由来、化学構造上の特徴
    2. バイオマスとしての量的分布、利用のレトロスペクト
  2. セルロースの構造と特性
    1. 木質系素材の階層的な構造と特性
    2. 木質組成と成分
      • セルロース
      • ヘミセルロース
      • リグニン
    3. 繊維・フィブリル・結晶構造
    4. 分子構造特性とアセンブリー特性
  3. セルロースの反応と改質
    1. 溶剤と溶解性
    2. 置換反応、酸化還元反応、グラフト反応、および置換度パラメータ

第2部 活用編

  1. セルロース及び関連多糖のモダン活用 ~プロローグ~
    1. カラフルマテリアルズのアラカルト
    2. 高機能複合材料のキーコンポーネントとして
  2. エステル誘導体の相溶ポリマーブレンドと高性能化
    1. 汎用セルロースエステルのブレンド相溶性
    2. 層状複水酸化物ナノフィラーによる熱・機械物性の高性能化
  3. 液晶機能材料
    1. 分子性液晶
      ~イオン媒体による液晶のキラル構造と光学機能の制御~
    2. ナノクリスタル (裁断ミクロフィブリル) 液晶
      ~液晶相並びにその磁場配向相を固定化したポリマーコンポジットの創製~
  4. 新規磁性機能材料
    1. (電解質) 多糖/鉄酸化物ナノハイブリッド
    2. 光に透ける軽量木質マグプレート
    3. 異方性磁化挙動とアクチュエーター機能
      ~直近のトピックより~

会場

東京流通センター
143-0006 東京都 大田区 平和島6-1-1
東京流通センターの地図

受講料

複数名同時受講の割引特典について