医薬品不純物の変異原性評価・PDE設定および医薬品、医療機器におけるE&L評価のポイント

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第1部: 医薬品不純物の変異原性評価およびPDE設定について

 医薬品不純物の評価と管理に関して、これまで残留溶媒不純物の評価 (ICH Q3Cガイドライン) 、元素不純物の評価 (ICH Q3Dガイドライン) 、変異原性不純物の評価 (ICH M7ガイドライン) に関するガイドラインが発行され、各不純物の評価法が示されています。  本講演では、医薬品中の変異原性評価に関して、ICH M7ガイドラインに基づく評価について概要を説明するとともに、質問頂くことが多いin silico評価やread acrossによる許容摂取量 (AI) 設定について解説致します。また、残留溶媒不純物や元素不純物の評価のほか、医薬品容器包装及び医療機器からの抽出物及び浸出物 (E&L) の評価においても必要となる一日曝露許容量 (PDE) 設定に関して、設定方法を解説致します。

  1. ICH M7ガイドラインにおける変異原性発がん物質の評価について
    • ICH M7ガイドラインの概要
    • In silico予測による変異原性予測
    • 許容摂取量AI (Acceptable Intake)
    • 毒性の閾値
    • AI設定の手順
    • リードアクロスによるAI設定について
  2. 医薬品不純物のPDE設定について
    • 一日曝露許容量 (PDE) の概要
    • 有害性情報の収集
    • Critical effectの特定
    • Point of departure (POD) の決定
    • 修正係数の設定
    • 情報がない場合のPDE設定について (TTCアプローチ)

第2部: 医療機器および医薬品容器包装のE&L試験とその結果を用いるリスク評価

 医薬品容器包装及び医療機器の抽出物 (Extractables) 及び浸出物 (Leachables) 試験は、欧米では既に医薬品の承認申請に必須の試験であり、日本でも医療機器に関して「医療機器の生物学的安全性評価の基本的考え方」が示され、対応が求められています。  本講演では、医薬品容器包装及び医療機器に関するE&L試験の概要と、E&L試験において得られた結果を用いるリスク評価について、基本的な考え方を中心に解説致します。

  1. はじめに
    • 抽出物・浸出物 (E&L) とは
    • 医療機器の承認申請について
  2. E&L試験の概要
    • E試験のガイドライン
    • 分析評価閾値 (AET) とTTCアプローチ
    • 主な分析方法
  3. E&L試験結果を用いるリスク評価
    • 医薬品及び医療機器の使用方法と曝露シナリオの作成
    • 1日推定曝露量の算出
    • リスク判定指標とリスク評価
    • 評価結果に基づく対応の検討

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