リチウムイオン電池電極材に向けた水系バインダーの適用技術

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本セミナーでは、バインダー材料の設計、イオン伝導性の阻害要因とその回避、負極の膨張・変形に追従できる「柔軟なバインダー」、「リチウムイオン電池」と「全固体電池」でのバインダーに求められる性能や機能の違いについて詳解いたします。

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プログラム

第1部 電池バインダーの機能、課題と水系バインダーの適用技術

(2023年8月24日 10:30〜12:00)

 バインダーは、活物質、セパレータ、電解液といった主要部材と異なり、直接電池の素反応に関与している部材ではない。しかし、バインダーは電池製造には欠かせない部材であると同時に、電池性能にも影響を与えることがわかってきている。  本講座では、バインダーの機能、課題と共に、環境負荷が低くカーボンニュートラルの観点でも注目されている水系バインダーの適用技術について紹介する。

  1. 電池バインダーの機能
  2. 電池バインダーの種類
  3. 電池バインダーに求められる特性
  4. 電池バインダーの課題
  5. 水系バインダーの適用範囲
  6. 水系バインダーの可能性

第2部 リチウムイオン二次電池電極用バインダーの調製と水系バインダーについて

(2023年8月24日 13:00〜14:30)

 これまで私たちが行ってきた正極用水系バインダーの開発、および水系バインダー適用のための集電体表面の処理、正極材料のコーティングなど、水系バインダーの問題点とその解決法という形で、一つ一つ説明していき、水系バインダーの必要性と今後の将来性を感じてもらえるような内容をご紹介したいと思います。

  1. 水系バインダーの必要性と問題点
  2. 水系バインダーの耐酸化性試験、耐久性試験の結果
  3. 水系バインダー適用のために集電体の表面処理
  4. 一般的な正極材料への水系バインダーの適用例とその結果の紹介
  5. Ni – rich正極材料への水系バインダーの適用結果
  6. 水系バインダーに適用可能なLi過剰系正極材料の探索
  7. Li過剰系正極材料の表面コーティングによる耐水性の付与
  8. まとめ

第3部 水系バインダーを適用した高容量電極と電極製造技術

(2023年8月24日 14:40〜16:10)

 近年、スラリーに含まれる有機溶媒が及ぼす環境負荷や人体への影響等が懸念され、環境付加の小さい様々な水系バインダが開発されている。  本講演では、高容量電極の開発に向けて各種のバインダを用いた電極特性や電極製造技術について取り上げる。高容量電極の開発に向けて製造工程の見直しや、材料、部材の組み合わせの最適化を図ることで電極性能が向上する実験例を紹介したい。

  1. リチウムイオン電池の市場動向と電池構成、製造工程
  2. 水系バインダを用いた高容量正極の開発事例
    1. CO2溶存によるスラリーの製造技術
    2. 各種バインダと硫黄系正極、オリビン系正極
    3. 無機バインダを添加した正極用水系スラリー
  3. 水系バインダを用いた高容量負極の開発事例
    1. バインダとSi系負極のサイクル特性
    2. 無機バインダをコートしたSi負極
  4. 今後の展望

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