本セミナーでは、新しくGMP関連業務に就かれた方々とよりよくGMPお知りになりたい方々を対象に、医薬品品質システム (PQS) とその重要な品質システム要素である逸脱管理の基本を分かりやすく解説します。PQSはGMP全般を運用するための根幹をなす基盤であり、また今般のGMP省令改正の焦点でもあることから、まずPQSをISO9001やICH Q10を参照しながらご理解いただきます。その上で、個々の品質システム要素の中で最も重要なものの一つであり、また日常的な対応が必要である逸脱管理に議論を展開してゆきます。ここでは、OOSや苦情・回収等も含めた広義の逸脱も対象とします。さらに、逸脱対応としてのCAPA (是正措置と予防措置) を考察します。また、逸脱防止の観点から、ヒューマンエラーについても検討します。
これらの内容について、本質を見据えたGMPの考え方に注力したいと考えており、単なるHow-toだけではなく、考え方 (Why, What) を重点的にご説明いたします。本セミナーで学んでいただいたこのようなPQSと逸脱管理のご理解が、皆様方の今後のGMPの現場で遭遇する様々な事案への対応に役立つことを願っております。
- GMPとは?
- GMPとはどういうものか?なぜ必要なのでしょうか?基本中の基本です。
- 医薬品の品質について 〜医薬品の3要素
- 医薬品の有効性と安全性、そして品質
- 薬機法関連の諸基準と製品ライフサイクルにおけるそれらの位置付け
- GMPの目的と要件 〜GMPの3原則
- 品質保証の考え方と品質システム
- 品質システムとは何か?これは品質保証のコアとなる考え方です。
- 品質保証におけるISO9001とその基本要件
- 現代の品質保証の考え方
- 医薬品品質システムのガイドライン (ICH Q10)
- ICH Q10はISO9001の医薬品版と言ってよく、改正GMP省令で新設された医薬品品質システム条項の基礎となります。
- ICH Q10の概要と要点
- 経営陣の責任
- 4つの品質システム要素
- 2つの達成のための手法
- 改正GMP省令と医薬品品質システム
- 改正GMP省令で何が一番変わったのか?ぜひ、知っておいてください。
- 改正GMP省令の概要と改正点
- 医薬品品質システム概念の導入と対応について
- 医薬品品質システム構築の責務 〜上級経営陣の責任
- 品質方針と品質目標
- マネジメントレビュー
- 医薬品品質システムのプロセスマップ
- 品質マニュアル
- Quality culture (品質文化) の醸成
- 医薬品品質システムは、組織のQuality cultureが醸成されていなければ、機能しません。
また、逸脱管理を適切に行うためには、Quality cultureに もとづいた意思決定が求められます。
- Quality cultureとは?
- 経営陣の責任
- 日常的な業務のポイント
- Quality culture醸成のための活動事例
- 改正GMP省令における品質システム要素について
- 品質システムを構成する要素とは何でしょうか?逸脱管理をはじめとする代表的な品質システム要素について説明します。
- 9つの最重要な品質システム要素の1つとしての逸脱管理
- 逸脱管理について
- 逸脱とはどういうものか?品質システム要素として逸脱管理はどうあるべきか?
- 逸脱管理のあるべき姿とその重要性
- 逸脱の定義1 〜GMP省令と公布通知、ICH Q7から
- 逸脱の定義2 〜これからの逸脱の考え方
- 逸脱のレベル区分
- 逸脱はその重大性により対応の優先度を付与し、レベルを区分して管理することが求められます。
- 逸脱のレベル区分の必要性と考え方
- レベル区分における逸脱の品質影響とは?
- 重大な逸脱と製造管理者、製造販売業者への報告
- 重大な逸脱の事例
- 品質不良
- GMP省令とGQP省令には品質不良という事項があります。
この品質不良と逸脱との関係性を考察します。
- 品質不良の定義
- 品質不良の起票 〜製造所か製造販売業者か?
- 製造実態の齟齬
- 医薬品製造承認書と製造実態の齟齬が近年問題となっていますが、品質不良につながる重大な逸脱です。
- 製造実態齟齬の問題点
- 製造実態齟齬の確認における課題
- 悩ましい齟齬について
- インシデンツ
- インシデンツとは「逸脱にならない逸脱」を言います。
インシデンツ対応は将来的な逸脱の予防と日常的なQuality culture醸成のために必要となります。
- インシデンツとは?
- インシデンツの重要性と事例
- Quality cultureの醸成に向けて
- 試験検査プロセスにおける逸脱
- 試験検査プロセスではOOSと呼ばれる試験検査結果の逸脱があります。
- OOSとは?
- 今、なぜOOSか?
- 試験手順からの逸脱
- OOSから製造プロセスの逸脱へ
- ヒューマンエラー
- 逸脱にはヒューマンエラーが関係する場合が多々あります。ヒューマンエラー対策は逸脱防止の重要なポイントです。
- ヒューマンエラーの事例
- ヒューマンエラーを防止するために
- 防止のためのSOP (作業手順書) 教育の問題点
- ダブルチェックの落とし穴
- ヒューマンエラーは逸脱の原因か?
- Non – conformance
- Non-conformanceは「不具合」とよばれ、逸脱やOOSに限定されず、GMPとして対応が必要とされる事象全般を指します。
広義の逸脱と言ってよいでしょう。それらについてここで解説します。
- 苦情
- 回収
- 当局査察や他社監査、あるいは自己点検における指摘事項
- CAPA (是正措置と予防措置)
- CAPAは逸脱をはじめとするNon – conformanceに対応するシステムです。
CAPAを適切に実施することにより、製造所の継続的改善を図ることができます。
- CAPAシステムとは何か?
- CAPAシステムの運用方法
- 逸脱とそれに伴うCAPAの事例
- CAPA運用の注意点
- 製造所および製造販売業者によるCAPA管理
- まとめ
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)
- 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
- 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
- 他の割引は併用できません。
アカデミック割引
- 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)
日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。
- 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
- 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
- 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
- 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
- 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
- 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。
ライブ配信セミナーについて
- 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
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