小型核融合発電のイノベーション技術と応用

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本セミナーでは、近い将来において、地球環境、カーボンニュートラル、電力エネルギーの諸問題の根源的な解決につながる小型核融合とそのイノベーション技術について解説いたします。

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プログラム

地球温暖化への対応として、二酸化炭素 (CO2) などの温室効果ガスの排出量を減らす脱炭素化は今や世界の潮流であり、エネルギー政策の大きな転換を促している。エネルギーと脱炭素問題を同時に解決するイノベーションが核融合 (フュージョン) 発電である。海外での核融合への民間投資の機運が高まる中、国内では2023年4月、高市早苗大臣は国家戦略としてフュージョン発電の実用化を加速するため、スタートアップの研究開発を支援し、その産業化を推し進める方針を発表した。「夢のエネルギー」である核融合発電への数千億円単位の巨額な投資資金をベースに数多くの核融合ベンチャー企業が約20年以内の実用炉の早期実現に挑戦をしている。この研究開発で創出されるフュージョン・イノベーションの極限技術は宇宙開発、常温超電導、電動化および高耐熱材料などの他分野への応用転換が期待される。  本講演では、核融合エネルギーと高温プラズマの基礎から開発の現状、および実用炉に向けた技術課題を示し、世界で40社以上にも増えつつあるベンチャー企業の開発状況、各ベンチャー独自のイノベーション技術と産業化に向けた応用について分かり易く紹介する。

  1. 核融合 (フュ – ジョン) エネルギーとは何か?
    1. 脱炭素化時代の核融合エネルギー開発
    2. 核融合発電のしくみ
    3. 原子力 (分裂炉) 発電とどう違うのか?
    4. 核融合開発はどこまで進んでいるのか?
    5. 核融合反応を起こす高温プラズマとは何か?
    6. 高温プラズマを磁場で閉じ込める方法
    7. プラズマを高温、高密度かつ定常にする方法
  2. 核融合ベンチャーへの過熱する投資と支援
    1. 今なぜ核融合発電が注目されているのか?
    2. 核融合ベンチャーへの巨額の民間投資と波及効果
    3. 核融合ベンチャーを支援する組織と活動状況
  3. 小型で経済的な核融合炉に向けた技術課題と革新的アプローチ
    1. イーター国際協力で進展するトカマク型核融合炉の技術課題とは何か?
    2. 中心構造物のないコンパクトなプラズマ閉じ込め方式の利点
    3. 磁化ターゲット核融合への新しいアプローチ
    4. 常温超電導強磁場コイルの利用
    5. 中性子フリーの魅力的な核融合反応の利用と新エネルギー回収法
  4. 核融合ベンチャーのイノベーション技術
    1. 常温超電導コイルによるトカマクの強磁場化技術
      • Commonwealth Fusion Systems (米国)
      • Tokamak Energy (英国)
    2. 中性粒子ビーム入射でコンパクト・トーラスプラズマ (FRC) の加熱と定常化技術
      • Tri Alpha Energy Technologies (米国)
    3. 二つのコンパクトなプラズモイド (FRC) の加速、衝突合体と急速磁気圧縮で高密度化・高温化と誘導型エネルギー回収技術
      • Helion Energy (米国)
    4. 磁化プラズマガンと圧縮ガス駆動ピストンを用いたコンパクト・トーラスプラズマ
      (スフェロマック) または球状トーラスの衝突合体圧縮技術
      • General Fusion (カナダ)
    5. 究極のシンプル実用炉を目指した磁場コイルを用いないシアフロー安定化Zピンチで超高密度・高温プラズマ生成技術
      • Zap Energy (米国)
    6. 循環する液体金属用いた遮蔽、エネルギー回収と燃料増殖の炉工学技術
      • General Fusion (カナダ)
      • Zap Energy (米国)
      • First Light Fusion社 (英国)
  5. フュージョン・イノベーション技術の応用
    1. 繰り返しパルスパワー技術と高電圧大電流技術による高パワー磁化プラズマガン装置
    2. 磁化プラズモイド繰り返し噴出機構による革新的宇宙推進機
    3. 高耐熱機能性材料の高熱負荷材料試験
      • 高融点タングステン
      • 炭素繊維 他
    4. 電動化航空機の高電圧パルス落雷絶縁試験
    5. 高温超電導素線コイルによる強磁場プラズマ圧縮技術
  6. まとめと今後の課題

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