本セミナーでは、アンテナの基礎から実際の設計、測定技術までを分かりやすく解説いたします。
無線通信機器は、電子回路とアンテナから構成されるが、電子回路は専用のチップセットやモジュールが供給されており、かつてのような高周波回路の設計の難しさはなくなってきた.一方、アンテナは、その近傍の金属などの影響を受けるため、電子回路の設計 (共振器やインピーダンス整合) に加え、アンテナからの電波の放射を常にイメージしながら設計する電磁気学のセンスが必要となるため、複雑な電磁気学の式が技術者の脳裏をかすめ、アンテナ設計はとても難しいと感じてしまう. 講師は中学生のときにアマチュア無線の資格を取得し、見よう見まねで多くのアンテナを実験していたが、そのアンテナを用いて遠くのアマチュア無線局と交信している状況をアマチュア無線雑誌の編集者が知り、講師にアマチュア無線用アンテナの設計に関する記事の執筆を依頼した.当時、中学生だった講師の記事は、設計記事とは程遠く、製作事例としての記事しか書けなかったが、それがきっかけとなり、講師はアンテナに関する技術文献でアンテナ理論の勉強を始めた.しかし、文献には多くの難解な式ばかりで、中学生の講師は、勉強すればするほどアンテナがわからなくなるというスランプに陥った.この状態から抜け出すには、見よう見まねで多くのアンテナを作ることは継続するが、アンテナの技術課題が多い小型アンテナの実験をすれば、アンテナの動作が、より体感的に見えてくるだろうと考え、標準的なダイポールアンテナを基準アンテナとして定め、小型アンテナをいろいろと試作しては基準アンテナとの特性の比較を行い、その差が生じる考察を行った.頭の中で自己流ではあるが、アンテナ理論が理解でき始めたところで、改めて電磁気学の文献を読み始めたところに、体験して知ったアンテナの性能と、文献に書かれた式との関係が見え始め、急にアンテナに対する理解力が増したことを感じた.そして45歳の時に、小型アンテナの研究で学位 (博士) を得ることもできたことから、講師が我流で勉強してきたアンテナ理論に自信を持つことができ、現在も技術者としてアンテナの設計に従事し、大学でも無線工学の講義を担当している. 本セミナーの特徴は、講師が子供のころから経験的に絞り込んできたアンテナ設計に必要な理論や式を解説することにより、本セミナーを受講するだけで、アンテナの設計を身近に感じ、短時間で実際にアンテナの設計ができる技術者を育成するきっかけを作る.アンテナに興味がある人であれば、技術職、営業職の差を問わずに、楽しくプロとしてのアンテナ知識を得ることができる.
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