第1部 バイオマスを原料とした製品のLCAとその考え方
(2023年8月4日 13:00〜15:00)
化学品の環境負荷を下げる技術としてバイオマスの活用が注目されている。非枯渇の再生可能資源である点、及び、カーボンニュートラルな材料であるという点がある反面、土地や水、そして肥料などを大量に必要とする。これらの影響を定量的に評価し、議論するためのツールがLCAである。
今回はバイオ技術へのLCAの実務、及びその課題について紹介する。さらにバイオマスを用いる際の実際的な注意点についても触れる。また密接に関連する考え方として、自然資本の概念があり、それに関する情報開示やマネジメントの考え方も公開されている (TNFD) ので、これらについても紹介する。
- なぜバイオマスなのか、バイオマスを原料とする場合の利点と課題
- LCA、及びCFPの概論
- バイオマスを原料とした場合の化学品のCFP評価について
- 自然資本など関連する考え方と事業評価への応用
第2部 バイオベース製品製造プロセスの技術経済性評価
- 特許・論文情報の活用とLCAへの応用 -
(2023年8月4日 15:15〜16:45)
脱炭素の観点から、今後経済性、環境性の高いバイオベース製品製造プロセスの社会実装が求められている。有望なプロセスの選択には、シミュレーションを通した技術経済性評価 (製造コスト、LCAを基にしたGHG排出量の評価) が有効な手段である。シミュレーションの収束には、各単位操作のマスバランス評価が必要であり、論文、特許情報を活用することが確度の高い結果が得られる。
本講座は、バイオベース製品製造プロセスの技術経済性評価法について、その効果、エクセルを用いたマスバランスの取り方、評価事例を解説する。
- プロセスの技術経済性評価法
- シミュレーション方法
- 製造コスト算出法
- 環境性評価
- LCAの基礎
- プロセス評価事例
- バイオブタジエン合成プロセス
- 複数の提案プロセスとシミュレーションによる比較
- 競合プロセスとの比較とプロセスの改善
- 開発すべき単位操作の目標設定
- 単位操作の開発例
- バイオコハク酸製造プロセス
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