バイオプロセスを利用したCO2の有用物質への変換技術

再開催を依頼する / 関連するセミナー・出版物を探す
オンライン 開催

本セミナーでは、微生物を有効活用するための要素技術開発動向について取り上げ、微細藻類、微生物を利用した有用物質への変換プロセスの可能性を解説いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部 バイオメタネーションの研究開発動向

(2023年7月20日 11:15〜12:45)

  1. 2050年カーボンニュートラルとバイオメタネーション
  2. バイオメタネーション反応とは
  3. バイオメタネーションシステム
  4. バイオメタネーションの研究開発動向
  5. バイオメタネーションの要求性能と技術目標
  6. 講演者の研究実施例

第2部 地中貯留したCO2の地下バイオメタネーション

(2023年7月20日 13:45〜15:15)

 世界的な脱炭素の潮流が高まる中で、今後、石油などの化石エネルギー資源の新規開発事業は縮小される方向に向かうと予想されている。一方で、エネルギーのみならず、化学製品の原料としての石油の役割が急速に小さくなることは考えにくく、石油需要は引き続き堅調に推移すると予想されている。この石油需要に対応するためには、現在生産中の油田における石油の生産を効率化し、生産量の維持向上を図る技術が必要である。既存の技術によれば地下に眠る石油の半分以上は地上に生産できないと言われており、この取り残される石油を回収する技術が石油増進回収法 (Enhanced Oil Recovery, EOR) である。様々なEORが提案され研究される中で、油価の激しい乱高下に対応しうる低コストなEORに加え、環境に優しいEORが求められ、その一つとして微生物を利用したEORが注目されている。本セミナーの前半では、微生物を利用したEOR (Microbila EOR, MEOR) について解説する。  さらに、脱炭素の取組の一つとして二酸化炭素の回収・地中貯留 (Carbon Capture and Storage, CCS) が注目されているが、最近では回収した二酸化炭素を単に地下に隔離するだけではなく、有効利用する (Carbon Capture, Utilization and Storage, CCUS) 考え方が主流になりつつあり、水素と反応させてメタンを生成するメタネーションなどがさかんに研究されている。講演者は前述したMEORの発想にヒントを得て、メタネーションを地下の石油貯留層内で、かつ微生物を利用して行なうことを想定した研究を行なっている。石油貯留層内には二酸化炭素をメタンに変換するメタン菌が生息しており、これを人為的に活性化させることにより、地下に貯留した二酸化炭素を数十年レベルでメタンに変換する技術の確立を目指している。本技術の考え方と目標を達成するための技術課題について解説する。

  1. 石油の生産方法について
  2. 取り残し石油の増進回収法について
  3. 微生物を利用した石油の増進回収法〜技術課題と講演者の研究〜
  4. 二酸化炭素の回収・利用・地中貯留について
  5. 枯渇油田を利用した二酸化炭素の地下バイオメタネーションについて
  6. 地下バイオメタネーションの技術課題と講演者の研究
  7. まとめ

第3部 微細藻類やシアノバクテリアを利用した二酸化炭素資源化技術

(2023年7月20日 15:30〜17:00)

  1. 微細藻類やシアノバクテリアの概要
    1. 種類と特徴
    2. 培養技術
    3. 育種技術
  2. 微細藻類やシアノバクテリアを利用した物質生産技術
    1. CO2からの物質生産について
    2. 液体燃料、汎用化学品、機能性物質の生産事例
  3. 今後の展開に向けて
    1. 課題と展望
    2. バイオファウンドリについて

受講料

複数名同時受講割引について

アカデミック割引

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

ライブ配信セミナーについて