負熱膨張材料の設計、メカニズムと熱膨張制御への応用

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プログラム

第1部 負熱膨張材料の特徴、メカニズムと熱膨張制御への応用技術

(2023年7月25日 10:30〜12:00)

 固体材料の熱膨張制御を行う際に必要となる材料学的基礎を習得します。熱膨張制御に有用な、温めると縮む「負熱膨張」材料について、詳しく説明します。加えて、負熱膨張材料を熱膨張抑制剤とした樹脂や金属の複合材料についても解説します。さらに、最近の取り組みとして、負熱膨張材料を1μm程度に微粒子化する試みや、それを用いた電子デバイスの熱膨張制御の試みを紹介します。

  1. 負の熱膨張
    1. 物質とメカニズム
    2. 従来型負熱膨張: 強固な共有結合の役割
    3. 相転移型負熱膨張
    4. ハイブリッド負熱膨張
    5. 材料組織効果
  2. 固体材料の熱膨張制御
    1. 複合材料の熱膨張評価モデル
    2. 複合材料における熱膨張制御の実例
    3. 負熱膨張材料による熱膨張制御
    4. 負熱膨張性微粒子による局所領域制御

第2部 タングステン酸・モリブデン酸系材料の体積収縮メカニズムと熱膨張制御材料の開発

(2023年7月25日 13:00〜14:30)

 材料の精密化・高性能化が進む現代において、材料開発やその実用化の際に、材料の熱膨張は大きな問題となっている。材料の熱膨張を抑制あるいは制御するためには、熱収縮材料をフィラーとして利用する方法が一般的であるが、熱収縮のメカニズムを系統的に議論される例は多くはない。現在いくつかの熱収縮材料が知られているが、中には想定される使用温度領域で構造相転移を起こしたり、そもそも室温で吸湿性を有したりする物質もあり、使用条件が限られているものが多い。  本講演では、具体的な物質を例として熱収縮メカニズムを詳述し、相転移温度や吸湿性を抑制する手法を紹介し、熱収縮材料の将来展望を述べる。

  1. 研究開発の背景
  2. リン酸タングステン酸ジルコニウムの熱膨張制御の研究
    1. 研究背景
    2. チタンをドープによる負熱膨張制御
    3. モリブデンをドープした負熱膨張制御
  3. A2M3O12系 負熱膨張材料の特性制御
    1. 研究背景
    2. モリブデン酸ジルコニウムの負熱膨張制御
    3. リン酸モリブデン酸ジルコニウムの負熱膨張制御
    4. 吸湿性を有する材料の構造制御
  4. 総括・将来展望

第3部 負熱膨張材料による半導体集積回路の熱応力制御技術

(2023年7月25日 14:45〜16:15)

 半導体集積回路は昨今の高度情報化社会をハードウエア面から支えており、その重要性は年々高まっている。半導体集積回路を構成する半導体デバイスは基板である単結晶Siのひずみより特性が変動する。そのため、半導体集積回路のひずみ制御技術は非常に重要であり、その研究開発が世界中で活発に行われている。  本講座では負熱膨張材料による半導体集積回路内の応力制御技術の一例を示すことで、負熱膨張材料の有用性を紹介する。

  1. 集積回路の作製工程
    1. 前工程
    2. 後工程
  2. トランジスタへの負熱膨張材料の応用
    1. ひずみSi技術
    2. ひずみ導入技術の動向
    3. 負熱膨張材料ゲート電極によるひずみ導入技術
  3. 実装技術への負熱膨張材料の応用
    1. 三次元集積化技術
    2. 熱膨張係数差に起因した熱応力の課題
    3. 負熱膨張微粒子による熱応力の低減

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計算問題で利用するため、電卓等のご用意をお願いします。

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