分析法バリデーションの入門編として、基礎知識の徹底を目指して、分析能パラメータごとに説明し、ICHと日本薬局方のガイドラインを中心に解説する。さらには「システム適合性試験」についても触れる。
また、分析法バリデーションでは統計解析の利用は避けて通れないので、必要な統計学の活用法について図形的なイメージで出来るだけ直感的な理解をしていただこうと思う。その上で、分析法バリデーションの各パラメータの具体的な計算方法について、Excel演習を交えて解説する。その基礎知識の上に、分析法変更時や技術移転時の同等性評価、開発段階に応じた実施内容、基準値設定などについて解説したい。
- 分析法バリデーションとその前提
- 分析法バリデーションとは
- 分析法バリデーションの前提
- 分析能パラメータとガイドライン要求事項
- 特異性における要求事項
- 直線性における要求事項
- 範囲における要求事項
- 検出限界における要求事項
- 定量限界における要求事項
- 真度における要求事項
- 精度における要求事項
- 頑健性における要求事項
- システム適合性試験
- システム性能
- システムの再現性
- 検出の確認
- 統計解析
- 母集団と標本
- 統計学の記号
- 平均と分散、標準偏差
- エクセルの利用
- 統計学の基本定理
- 確率分布と信頼区間
- 正規分布
- t分布
- χ2分布とF分布
- 信頼区間と仮説検定
- 回帰直線
- 最小二乗法によって回帰直線を求める
- エクセルのグラフ機能で回帰直線を求める
- エクセルの分析ツールで回帰直線を求める
- y切片の95%信頼区間を計算する
- 回帰直線から検出限界、定量限界を推定する
- 検出限界の推定式にある「3.3」の意味
- 重み付き検量線
- 分析能パラメータの計算の具体例
- 特異性
- 直線性の計算
- 範囲の設定
- 検出限界の計算
- 定量限界の計算
- 真度の計算
- 併行精度の計算
- 室内再現精度の計算
- 室内再現精度における分散分析の計算
- 分散分析をエクセルの分析ツールで
- 室内再現精度の自由度
- 室内再現精度の信頼区間
- 分析法変更時の同等性評価、開発段階に応じた実施内容、基準値設定
- 同等性評価
- 種類の試験法の同等性
- 種類以上の試験法の同等性
- 技術移転
- 開発段階に応じた実施内容
- 基準値設定
- 第1種の過誤
- 第2種の過誤
- 目的とリスクから考える