XPS (ESCA) の基礎と応用

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本セミナーでは、XPSの原理、試料作製と測定条件の設定方法、データ解析を適切におこなうためのノウハウを紹介し、応用例を用いてわかりやすく解説いたします。

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プログラム

電池・半導体・触媒など、さまざまな素材を組み合わせた複合材料・デバイスの開発をスピードアップする要求が高まっています。その開発には、素材の性能の向上だけでなく、素材を組み合わせたときの性能の発揮がきわめて重要です。このためには、接着、摩擦、電気伝導など素材の原子レベルの表面・界面で起こる問題をスピーディーに解決して、開発指針を得る必要があります。  本セミナーでは、表面数十原子層の分析をおこなう表面分析の中でも最もポピュラーな、X線光電子分光法 (XPS、またはESCA) を取り上げ、原理、試料作製と測定条件の設定方法、データ解析を適切におこなうためのノウハウ、および最新のハードウェア技術の動向や最近の話題を取り上げ、装置ユーザーおよび材料開発に携わる方の基礎的な知識を解説します。

  1. 表面分析とは
    1. 表面・界面の重要性
    2. 各種表面分析手法
    3. 他の表面分析手法との比較
      • AES (オージェ電子分光法)
      • TOF-SIMS (飛行時間型二次イオン質量分析法)
  2. XPSの原理と特徴
    1. XPS装置の構成
    2. XPS分析の原理
    3. XPSスペクトルと化学シフト
    4. XPS分析が表面分析となる理由
    5. 深さ方向分析
    6. イメージング分析
  3. XPSの試料作成と測定条件
    1. 測定できる試料とその形状
    2. サンプリングの注意点
    3. 粉末試料
    4. 絶縁試料
    5. 電池材料、および導電物と絶縁物の混在試料
  4. 測定
    1. ワイドスペクトル (サーベイスペクトル)
    2. ナロースペクトル
  5. データ処理
    1. 定量計算
    2. 定量範囲の決定
    3. 化学状態の推定 (カーブフィッティング)
  6. 最新の測定技術
    1. マイクロXPS分析
    2. ガスクラスターイオン銃による有機試料の深さ方向分析
    3. 高エネルギーXPS (HAXPES)
    4. UPS (紫外光電子分光法) とLEIPS (逆光電子分光法)
    5. AESと組み合わせた分析
    6. TOF-SIMSと組み合わせた分析
  7. よくある質問
    • スピン軌道相互作用による2本のピーク
    • サテライトピーク
    • あり得ない (?) ピーク
    • 分析結果をきれいに見せる方法
    • XPSによる薄膜構造解析
  8. まとめ、質疑

受講料

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