凍結乾燥 (フリーズドライ) 技術の総合知識

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会場 開催

本セミナーでは食品、酵素、微生物を対象とした凍結乾燥による製品開発や品質改善に関する基礎と応用 (実例) を説明いたします。

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プログラム

凍結乾燥は熱損傷が殆どない状態で乾燥物を得ることが可能な乾燥技術であり、酵素や微生物など耐熱性の低い生物材料の乾燥や高品質な乾燥食品の製造などに利用されています。しかし、幾つかの材料は凍結乾燥過程で生じる様々なストレスによって、品質 (機能) 低下することがあります。また、凍結乾燥条件によっては乾燥物がコラプス (収縮) し、乾燥が滞る、水戻りや見栄えが悪くなるといった問題が発生することもあります。こうした問題の解決には凍結乾燥過程において材料内部で起こる様々な物理現象 (氷結晶の生成、凍結濃縮、浸透圧脱水、凍結濃縮ガラス転移、共晶、不凍水、水和構造の破壊など) の理解が重要といえます。このことは、乾燥効率の改善においても重要です。  本セミナーでは食品、酵素、微生物を対象とした凍結乾燥による製品開発や品質改善に関する基礎と応用 (実例) をご説明いたします。

  1. 凍結乾燥の基礎
    1. 凍結乾燥とは
      1. 凍結乾燥の特徴
      2. 凍結乾燥装置および操作の概要
      3. 凍結乾燥の主な課題
    2. 凍結の基礎
      1. 凍結条件と氷結晶
      2. 共晶点と凍結濃縮ガラス転移温度
      3. 一次乾燥過程におけるコラプス
      4. 不凍水
    3. 乾燥の基礎
      1. 乾燥と品温
      2. 棚加熱
      3. 乾燥によるガラス転移
      4. 水分活性
    4. 凍結乾燥とトラブル対策
      1. 圧力と品温の関係
      2. 圧力、溶質濃度、凍結濃縮ガラス転移温度とコラプスへの対策
      3. 棚加熱および棚冷却とコラプスへの対策
  2. 食品の凍結乾燥とトラブル対策
    1. 凍結乾燥装置の実例
    2. 凍結乾燥工程の実例
    3. モデルスープの凍結乾燥とコラプスへの対策
    4. マンゴーピューレの凍結乾燥とコラプスへの対策
    5. 凍結乾燥マンゴー粉末の固着への対策
    6. 食品加工としての凍結乾燥の利用
  3. 酵素の凍結乾燥とトラブル対策
    1. 医薬品の凍結乾燥工程の実例
    2. 乾燥による酵素活性の低下と保護メカニズム
    3. 初期濃度による残存酵素活性の改善
    4. 凍結速度による残存酵素活性の改善
    5. バッファーによる残存酵素活性の改善
    6. 保護剤 (糖、タンパク質など) による残存酵素活性の改善
  4. 微生物の凍結乾燥とトラブル対策
    1. 凍結および凍結乾燥によるリポソームの内包率低下とその対策
    2. 凍結および凍結乾燥による細胞の生存率低下とその対策
    3. 酵母および細菌の減圧乾燥および凍結乾燥の事例
    4. 保護剤 (糖、タンパク質など) による凍結乾燥乳酸菌の残存生菌数の改善
    5. 酸化による凍結乾燥乳酸菌の生菌数低下とその対策
    6. 抗酸化剤による凍結乾燥乳酸菌の残存生菌数の改善
    7. 水分活性による凍結乾燥乳酸菌の残存生菌数の改善
    8. リン酸緩衝生理食塩水 (PBS) がコラプスに及ぼす影響とその対策
  5. その他 (Q&A)

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん
140-0011 東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

受講料

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