データセンタにおけるネットワークスイッチASICは2年で倍に広帯域化しており、2022年8月にBroadcomは51.2 Tb/sのThomahawk5をリリースした。また、リコメンダやChatGPT等のAI技術を用いたサービスが普及し、ハイパフォーマンスコンピュータがデータセンタに導入され、 xPUの性能が向上することで、高速データ伝送が必要とされている。
一方で、電子集積デバイスの高性能化に伴い、デバイス及びシステムの消費電力が上昇し、さらにそれによる熱の発生が懸念されている。次世代のデータセンタにおける光リンクの消費電力比率は右肩上がりに上昇することが予想されており、光リンクの省電力化が強く求められている。それ故、広帯域化と省電力化を両立するために新しい光インターコネクトの実装形態が検討されてきた。
現在、電子集積デバイスと小型光トランシーバを1枚の基板上で実装するCPO (Co-Packaged Optics) が注目されており、従来のプラガブル光トランシーバを用いた実装形態から光リンクの消費電力密度を1/5にすることが目標とされている。CPOは、光電融合技術の第一段階と定義されており、今後の技術革新に向けて重要な技術である。
本セミナーでは、データセンタにおける技術動向、光インターコネクトの実装形態及び技術について解説し、シリコンフォトニクス、VCSEL、光トランシーバ、外部光源の技術動向について解説する。また、次世代データセンタにおける光電融合技術について最新動向を紹介し、展望する。
- はじめに
- データセンタの技術トレンド
- ハイパフォーマンスコンピュータの技術トレンド
- 光インターコネクトの実装形態
- ボードエッジ実装
- プラガブル光トランシーバ
- プラガブル光トランシーバの実装技術
- 最大伝送容量の検討
- 広帯域化のアプローチ
- On-Board Optics (OBO)
- OBOトランシーバ
- OBOトランシーバを用いたスイッチサーバ
- Consortium for On-Board Optics
- Co-Packaged Optics (CPO)
- CPOの実装形態
- CPO光トランシーバ
- 外部光源
- 冷却システム
- 光電融合技術の進展
- 光電融合の技術ロードマップ
- 最新技術動向
- まとめ
- 質疑応答
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