ISO 13485では、設計検証・設計バリデーション・プロセスバリデーションにおいて、サンプリングを実施する場合、サンプルサイズ決定の根拠となる統計的手法を説明できなければなりません。多くの医療機器企業では、適切な根拠をもつことに苦労していると思われます。サンプルサイズは小さすぎてもダメですが、大きすぎてもダメです。その理由はいったい何でしょうか。
本セミナーでは、難解な統計的手法をできる限り数式等を使用せず、直感的に分かりやすく解説します。またサンプルサイズ決定の例題を交えて説明します。なお、サンプルサイズの計算はプログラム (Excelを含む) によって容易にできますので、本セミナーでは、基本的な統計的手法の考え方と適切なサンプルサイズ決定のために知っておかなければならない事項を中心に解説します。
- はじめに
- 統計的手法の目的
- ISO 13485における統計的手法の要求
- ISO 13485における統計的手法の要求事項
- 統計の種類
- 製品要求事項の保証
- 統計の種類
- 推測統計とは
- 何を検定したいのか?
- サンプルサイズに関する誤解
- サンプル数とサンプルサイズ
- サンプル数とサンプルサイズ 〜マウスの投薬実験〜
- 本日の要点
- 統計的手法の基礎
- データの構造
- 計量値と計数値の分布
- 計量値の分布:正規分布
- 計量値の分布:t分布
- 計数値の分布:二項分布
- 計数値の分布:ポアソン分布
- 分布の違いによる確率密度関数式
- サンプルの平均値の分布
- 統計的推定とは
- 統計的推定とは
- 統計的推測
- 点推定と区間推定
- 信頼度95%で平均を推定する
- 第1種の過誤と第2種の過誤
- 第1種の過誤と第2種の過誤
- 第1種の過誤:生産者危険
- 第2種の過誤:消費者危険
- 「消費者危険」と「生産者危険」
- OC曲線とは
- 用語解説
- サンプルサイズの決定
- サンプルサイズの決定方法
- 有意差ありとは
- 第1種の過誤と第2種の過誤
- 第1種の過誤と第2種の過誤 (αエラーとβエラー)
- なぜサンプルサイズを決定しなければならないのか
- サンプルサイズ検討に必要な情報
- サンプル評価のステップ
- 帰無仮説とは
- 背理法とは
- 帰無仮説とは
- ”帰無仮説を棄却しない=帰無仮説を受容する”ではない!
- 有意水準とは
- 検出力とは
- 検出力 (Statistical Power) とは
- 第1種の過誤、第2種の過誤
- 例1.離散型確率分布
- 例2.連続型確率分布
- まとめ
- 消費者危険が受容可能な設計を行う
- 検出力 (Statistical Power) とは
- 区間推定の場合のサンプルサイズの考え方
- 検定の場合のサンプルサイズの考え方:正規分布、片側検定の場合
- 検定の場合のサンプルサイズの考え方:正規分布、両側検定
- サンプルサイズ、検出力の計算式
- 一つの母平均の検定におけるサンプルサイズの検討: (母分散既知)
- 一つの母平均の検定におけるサンプルサイズの検討: (母分散未知)
- 一つの母分散の検定におけるサンプルサイズの検討
- 母不良率の検定におけるサンプルサイズの検討
- 二つの母平均の差の検定におけるサンプルサイズの決定
- 二つの母不良率の差の検定
- 二つの母分散の比の検定におけるサンプルサイズの検討
- 対応がある場合の母平均の差に関するサンプルサイズの検討
- 一つの母平均の区間推定に対するサンプルサイズの検討: (母分散既知)
- 一つの母平均の区間推定におけるサンプルサイズの検討: (母分散未知)
- 一つの母分散の区間推定におけるサンプルサイズの検討
- 一つの母不良率の推定におけるサンプルサイズの決定
- 二つの母平均の差の区間推定におけるサンプルサイズの決定
- 二つの母分散の比の区間推定におけるサンプルサイズの決定
- 例題
- 例題1:一つの母平均の検定におけるサンプルサイズの検討: (母分散既知)
- 正規分布表
- 例題2:一つの母平均の区間推定に対するサンプルサイズの検討 (母分散既知)
- 例題3:一つの母平均の検定におけるサンプルサイズの検討: (母分散未知)
- 正規分布表とt分布表
- 例題4:一つの母平均の区間推定におけるサンプルサイズの検討: (母分散未知)
- C表
- 統計的手法の実際
- JIS Z 9041-4:1999 図3.2の模式図
- 統計的手法の実際