技術・データ・人材を無駄にしないための価値づくりの考え方と実践方法

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商品・サービスのコンセプトとは、消費者の流行、業界で話題の技術、デザインなどではなく、本質的な価値を定義することです。具体的に決めるべきことは、Who (誰に) / What (何を) / How (どのように) です。その中で最も重要な要素はWhoです。どんな心理的な困りごとを抱えている人なのかを明確に描く必要があります。商品・サービスの企画書を見て、困っている人の顔を容易に想像できないなら、そこには価値がありません。世の中にあいまいなコンセプトの商品・サービスが溢れているのは、問題の発見に時間を使っていないためです。そのような価値の乏しい商品を売るには、大量の広告をうったり、値引きキャンペーンをする必要があります。

したがって、

が重要な価値づくりプロセスになります。
本講座では、必要な考え方とその実践方法を具体例を交えながらお話しします。

  1. 価値づくりの考え方と組織での実践に必要な文化
    • 永遠に到達しないコンセプトを掲げ続けているか?
    • 全社を俯瞰した「ビジネスの地図」によって優先順位が明確になっているか?
    • 科学的検証によって否定された失敗作品が床に大量に転がっているか?
    • 社内決済を通過させるために,定量調査結果・顧客インタビュー・コンセプト映像を用意しているか?
    • チーム全体で自分ごと化するために,メンバーの名前入りブランドブックを制作しているか?
    • 抵抗勢力を突破するために必要なブレイン+マフィアの体制を構築しているか?
  2. 主観的に価値を判断する消費者
    • 商品・サービスの「技術・性能」よりも「五感で得た知覚と記憶」を重視しているか?
    • 味覚よりも影響力の大きい色を商品・サービスに活用しているか? (性能を超える効果を持つ色)
    • 消費者の購入意向を高める商品・サービスのブランド名を検証しているか? (瞬時に判断される音)
    • 商品・サービスを利用するときの香りまで設計しているか? (経験価値を左右する香り)
    • 消費者の記憶は事実と異なって形成されることを認識しているか? (事実に解釈が加わる自伝的記憶)
    • 積み上げたコストと欲しい利益から価格を決定していないか? (知覚価値に基づいた価格設定)
  3. 「壊れない」では不十分な品質:知覚品質
    • 品質には美しさや快適さが含まれることを認識して,商品・サービスの品質検証をしているか?
    • 消費者の知覚で検証をせずに,シミュレーションで終わらせていないか?
    • デザインにおいて,知覚品質を置き去りにして,スタイリングばかりに気を取られていないか?
    • 性能・技術より価値の高い顧客経験 (user experience, UX) を研究・開発しているか?
    • 知覚品質を醸成するCMF (Color, Material, Finish) の専門家を自社に配置しているか?
    • デザイン+エンジニアリングという両輪の組織が同じ目的で機能しているか?
  4. 価値づくり研究の具体例
    • 販売シェアを効果的に推定するコンセプトテストとブランド管理の方法
    • SNSの“いいね”習慣による推奨意向の心理障壁の低下を考慮した施策の効果測定
    • デザインの光の反射・仕上げがもたらす顧客価値
    • 技術のブランドネームが購入意向に与える影響
    • VRを用いたデザイン評価の注意点:実空間とVR空間における商品の知覚・評価の差異
    • 広告モデルが実生活で商品を使用している共感が生む効果
    • 購入行動を開始するまでに効果的な広告の接触回数
    • ECにおける星のスコアと分布が購入行動に与える影響
    • ブランドECと比較した第3者ECの購入経験が招く悪影響
    • ショールーム訪問がメーカーブランドのロイヤルティに与える影響

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