第1部 疫学モデルによる医薬品売上予測
〜注意点とエクセル活用の事例・勘所〜
(2023年7月19日 10:30〜14:30) ※途中昼食の休憩を挟みます
ビジネスの根幹は、顧客 (患者さん・ご家族、医師等医療従事者) のニーズや課題をしっかり把握し、市場環境や競合の動きを踏まえて、自社医薬品自体やその関連ソリューション (Around the pill) を通じて解決し、結果として収益を得ることである。
企業経営の立場から、そういった活動の結果として、当該製品の売り上げが、どの程度得られるのかを正確に予測することは、非常に重要である。
より広い経営的視点において、例えばProduct portfolio analysis等 (自社ポートフォリオ各製品が、“どの時期に、どの程度の売り上げが得られるか”“投資効率はどうか?”) を分析し、正確に把握することは、最適な経営資源配分を検討するうえで、非常に重要である。その際も、当然ながら正確な売上予測が必要である。
本講演では、製薬ビジネスにおいてどのように売上予測を検討していけばいいか、方法論と事例にて、解説していく。
- 不確実性が高まる市場と戦略
- 環境変化を予測する方法
- マーケティング戦略のバリエーション
- 売上を予測する方法
- 市場調査等の活用方法
- マーケティング戦略と売上予測の連動
- 精度と納得性を高めるポイント
- 売上予測の類型とその手順
- 疫学モデルと需要モデルおよび獲得患者モデル
- 疫学モデルの手順
- 予測のための市場調査と二次データ
第2部 “薬価・製品力”を動的に捉えた市場・売上予測の実際
(2023年7月19日 14:45〜16:45)
市場の状態やライフサイクル (LC) は製品力に影響する。導入期・成長期では、製品価値最大化のために、上市後のできる限り早期に、高いピーク売上を達成させられるような戦略を展開する。そのために積極的に販売投資を行い、売上とシェア拡大を目指す。成熟期に入った段階では、売上の維持に尽力する。それほど投資がかからないため、投資の回収を終え、利益率の増大が始まる。衰退期では、競合にその地位を譲り、穏やかに市場からの撤退を開始する。
売上予測を算出する際 および 販売計画を立てる際には、製品力をいかに高めるかが盛り込まれた製品戦略を展開した場合の計画とする。すなわち、当該領域の顧客の処方動機を調査し、処方動機に合致した価値を自社製品で提供できるようになっていること、訴求するディテール メッセージは、得られる価値を顧客が具体的に想像できる内容とする。
また、SWOT分析を行い、適切なターゲットセグメントで競合品に打ち勝つ戦略を展開した場合の計画とする。自社品の弱みを気にせず、強みを拡充できるセグメントをターゲットセグメントとして、そのセグメントに自社品の有する価値を具体的なメッセージで提供する。そして、そのターゲットセグメントにおいて、競合品との局地戦に確実に勝つ戦略を展開する。
売上予測法にはいろいろな方法があるが、複数の予測法で計算した結果が同じになれば、経営層の納得が得られるはずである。
本セッションでは、売上予測を算出する新しいアプローチも紹介する。《市場での予想獲得シェア=製品力×販売難易度×販売力》に薬価を勘案して、売上額を計算する手法を具体的に解説する。
- 製品力に影響する因子。
- 製品力をいかに高めるかが盛り込まれた製品戦略を展開した場合の売上予測・販売計画であることが重要。
- 自社品の弱みを気にせず、強みを拡充できるセグメントをターゲットセグメントとして、そのターゲットセグメントにおいて競合品との局地戦に確実に勝った場合の売上予測・販売計画とする。
- 《市場での予想獲得シェア=製品力×販売難易度×販売力》に薬価を勘案して、売上額を計算する手法を具体的に解説する。
- 販売計画を精緻なものにするためには、市場での当該製品および競合品の医師の評価を正確に把握することが重要となる。そのために有効な2つの調査を紹介する。
- 製品に対するロイヤルティ調査 (トラッキング調査) の紹介
- 市場導入後に、競合品に対する市場の認識がどのように変化したかを分析する手法 (ブランド・カテゴライゼーション) の紹介
- 質疑応答
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
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