積層セラミックコンデンサの材料、製造プロセス技術と信頼性への影響

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本セミナーでは、積層セラミックコンデンサの基礎から解説し、原料粉体の合成、成形、脱バインダ、焼成など各工程と製品信頼性との関係を詳解いたします。

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プログラム

第1部 チタン酸バリウムの粒径制御と高結晶化

(2023年6月30日 10:30〜12:00)

 積層セラミックコンデンサ用途には、微細で分散性が良く、粒度分布が狭く結晶性が高いチタン酸バリウム粒子が望まれている。幾つかあるチタン酸バリウム粒子合成法のうち、湿式合成法はとりわけ微細化や狭い粒度分布の粒子が得られやすい。その一方で、焼成を行う方法に対し結晶性が上がりにくいという不利な点もある。  この湿式合成法の粒子制御技術を、核の発生制御や成長制御という晶析技術の観点から解説する。加えてナノサイズのチタン酸バリウム粒子の新用途に関する可能性および水熱反応で合成されるその他の有望材料を提示する。

  1. 微細粒子合成の晶析反応
    1. 反応晶析の基礎理論
    2. チタン酸バリウム粒子への適用
  2. 各チタン酸バリウム粒子合成法の特徴
    1. 水熱合成法
    2. それ以外の製法
  3. 反応プロセスと制御パラメータ
    1. チタン酸バリウム粒子性状と原料の関係
    2. チタン酸バリウム粒子性状とその他の要因
  4. 生成したチタン酸バリウム粒子の特性
  5. 材料の将来展望
    1. ナノチタン酸バリウム粒子の新規用途
    2. 水熱反応で合成されるその他の有望材料
  6. まとめ

第2部 積層セラミックコンデンサの材料・製造プロセス技術と高信頼性に向けて

(2023年6月30日 13:00〜16:30)

 積層セラミックコンデンサは、電子回路中の受動部品として欠かせない存在であり、その小型化・高性能化が近年著しく、スマートフォンをはじめとした様々な機器に数多く搭載される電子部品として注目されている。  本セミナーでは、これまでの誘電体セラミックス材料の開発経緯と製造工程、今後期待される材料系について触れた後に、原料粉体の合成、成形体の作製 (テープ成形中心) ・乾燥過程から積層・焼成過程に至る製造プロセス (水系および有機溶媒系) に関わる重要な諸因子について解説し、さらに還元雰囲気焼結のための技術についても紹介する。ここでは、原料粉体の分散状態と焼結後のセラミックスの微構造、脱バインダ過程が製品の各種特性へ及ぼす影響、積層型成形体の製造プロセスと構造欠陥・信頼性との関係など様々な角度から議論を進める。また、従来の製造方法に代わる新規のプロセス技術に関する研究例の紹介も行う。  本セミナーの内容は、誘電体セラミックスに限らず幅広い (他の) セラミック材料系へも展開が期待でき、これまでの経験的な要素ばかりでなく積極的にサイエンスを導入することにより、今後の開発に効果を見出すことを目指す。

  1. 電子部品業界と積層セラミックコンデンサ
    1. 電子部品に関わる動向と積層セラミックコンデンサ
    2. 誘電体材料に求められる各種特性
    3. 従来の積層セラミックコンデンサ用誘電体材料開発
    4. 現在研究が進められている誘電体セラミックス材料
  2. 積層セラミックコンデンサの製造に関係するプロセス因子
    1. 積層セラミックコンデンサの製造工程
    2. 誘電体セラミックス原料粉体の合成
    3. 成形助剤の選定を含めた製造プロセス技術
      (水系と有機溶媒系との比較を含めたテープ成形技術を中心としたプロセッシング)
    4. 成形助剤、脱脂過程が信頼性に与える影響
  3. 誘電体セラミックス – 金属電極同時焼成プロセスの設計
    1. 誘電体セラミックスの低温焼結技術
    2. 卑金属電極使用のための還元雰囲気焼成技術
      (誘電体セラミックスへの耐還元性の付与技術を含む)
    3. 積層型セラミックス素子用電極材料の開発例
  4. 積層型セラミックス素子の微構造と特性との関係
    1. 誘電体セラミックス成形時における原料粉体の分散状態の重要性
    2. 積層成形体の作製と構造欠陥・信頼性との関係
    3. 信頼性向上のための解析に関する研究例の紹介
  5. 今後に向けた積層セラミックコンデンサ関連研究
  6. まとめ

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