地球温暖化防止のために、より排出CO2量の少ない駆動源の自動車に移行する動きに対し、いろいろなアプローチがされています。駆動源をエンジンだけから電気モーターへの転換あるいは付加になります (=電動化) 。特に欧州の自動車メーカーは、ハイブリッド技術で劣っているため、電気自動車 (EV) への移行を急いでいます。しかしウクライナ侵攻により、ガソリンなどの燃料費より電気代の方が高騰し、さらに計画停電の動きも出ており、EV普及は頓挫しようとしています。
本セミナーでは、このような動きを捉え、本来のあるべき (=クルマのライフでCO2排出量が少ない) 駆動源を探りつつ、そのために必要な熱マネジメント技術を解説いたします。温暖化問題とは別に、運転の自動化が急速に進んでいます。自動運転になると、クルマの価値は大きく変貌し、ユーザー (ドライバー) のカネの掛けどころが、現在とはまったく異なってきます。つまり燃費や温暖化への関心より、車内の快適性が最重要要件になります。これに必要な熱マネジメント技術についても解説いたします。
- 第1部 次世代自動車における熱マネジメント技術
- (古典的な) 熱マネジメント技術
- 自動車の排熱一覧
- 排熱回収/蓄熱システムおよび蓄熱材料
- ケミカルヒートポンプ
- 熱電素子
- 熱負荷軽減
- 電動車用エアコン
- 方式と現行空調システムとの比較
- 低外気温への対応
- 廃熱利用の可能性は
- ヒートポンプとその課題
- ハイブリッド車用エアコン
- PHEV (プラグインハイブリッド車) 用エアコン
- エアコンシステムの改善
- 空調シート
- 内部熱交換器
- 換気熱回収
- デシカント空調
- CO2冷媒によるエアコン
- 空調快適性
- 温冷感
- 人体温熱快適性からみた最適加熱部位
- クリーン・ディーゼル車の補助暖房
- 駆動用電池の温度管理
- 電池の温度管理と寿命
- 温度管理例
- 理想的な温度管理方法
- 自動運転の熱マネジメント
- 自動運転化に伴う課題
- 自動運転車における差別化技術と求められる技術・材料
- 空調システムの変化による部品,内装材の動向
- 今後の自動車用冷却系と熱交換器 (説明を簡略化するかもしれません)
- 熱交換器の変遷
- モータ、インバータ冷却系
- 水冷インタークーラの目的
- 蓄冷エバポレータの採用と採用廃止
- 水冷コンデンサの目的
- 第2部 自動車における駆動源の変遷と将来の見通し
- 2030年 CO2削減目標と燃費規制
- 2050年 EV普及率予測
- 欧州はどうしてEVなのか? (例) ノルウェーの選択
- 地球温暖化防止から見た (LCAから見た) 自動車の駆動源選択
- 燃費、Well to Wheel から LCAへ
- OEM (自動車メーカ) によるLCA評価
- ICCT、VW、マツダによるLCA評価を元にした考察
- 電気自動車のコスト
- 日本車の現状と強み
- 第3部 世界のエネルギ課題 (説明を簡略化するかもしれません)
- エネルギ課題
- 電力事情
- 各国の電気料金推移と内訳 家庭用・産業用
- ドイツの再生可能エネルギ
- ドイツの電気料金推移とCO2排出量の推移
- 変動制再エネ (VRE)
- 電力系統とストレージ
- 日本の選択
- 日本 『エネルギー基本計画2030年』
- 原発だけで実現するには
- 太陽光だけで実現するには
- 太陽光と風力で実現するには
- 日本の弱点
- 2030年へのエネルギ変化 CO2排出量係数 イギリスとの比較
- 日本の電力スポット市場の高騰とLNG
- 中国の状況
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