近年では物質・材料に関するスペクトルデータを大量に取得できる装置環境が整ってきているが、複雑な形状をとるものや、フィッティングにかかる手間などから網羅的に解析を実施することが困難になってきている。
本セミナーでは、取得したデータからの情報抽出のための機械学習活用について、機械学習の数理的な側面も交えながら基礎的な内容を紹介する。
- マテリアルズ・インフォマティクス概要
- 機械学習の基礎
- 機械学習応用の流れと課題設定の重要性
- 代表的な機械学習応用事例の紹介
- 物質・材料データの特徴と注意点
- 「分かりたい」のか「見つけたい」のか?
- 情報科学市民権
- 物質科学の立場として忘れてはいけないこと
- スペクトルデータの低次元化とクラスター解析
- 高次元データとしてのスペクトルと低次元化の重要性
- 分類:教師あり学習と教師なし学習
- 特徴空間と類似度
- 特徴空間の解釈性と表現性
- 主成分解析によるスペクトルの低次元化
- k-means法によるスペクトルの分類
- 階層的クラスタリングによるスペクトルの分類
- 予測 (回帰) :予測モデルとモデル選択
- 予測・モデル選択の応用例
- モデル推定の種類
- 確率論的にみた回帰と正則化
- 非線形モデリングの困難
- マルコフ連鎖モンテカルロ法によるパラメータ最適化
- 情報量基準によるモデル選択
- 解析事例
- スペクトル解析のためのEMアルゴリズムによるピーク検知
- ピーク検知のための処理フロー
- 非線形最小二乗法の困難
- 回帰と分布推定の違い
- ガウス分布の最尤推定
- EMアルゴリズムによる最尤推定
- スペクトル解析のための改良EMアルゴリズム
- 解析事例