3Dプリンティング材料: その現状と開発動向、ビジネスチャンス

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本セミナーでは3Dプリンター向け材料の開発動向を中心に、関連特許動向を網羅して、3Dプリンタ技術動向を幅広く解説いたします。

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30有余年前に試作模型を作製する目的で発明された光造形法を緒に各種三次元積層造形法 (Additive Manufacturing = AM法) が発明されてきた。これらの基本特許が消滅したことを契機に2012年に大きなブームが巻き起こり「ものづくり」の新しい流れとなっている。今日、AM法は簡便に3Dプリンティングと呼び、その装置を3Dプリンターと呼ぶようになっている。  生活環境や製造業においてデジタルによる大変革が起こりつつあり、これはDigital Transformation (DX) が叫ばれている。3DプリンティングはDXの担い手として、新しい「デジタルによるものづくり」の中心的方法としての期待が大きい。最近では「オンデマンド生産」や「デジタル在庫」が話題になり、この3Dプリンティングは最終製品製造のための手段として大きく成長しようとしている。  2020年に始まった新型コロナウィルスの感染拡大、および、2022年2月24日に開始されたロシア軍のウクライナ侵攻により、世界秩序や経済環境とともにサプライチェーンも大きな影響を受け、変貌しその地図が大きく変化した。今後のサプライチェーンの再構築にはDXとともに「データさえあればどこでもものが作れる」3Dプリンティングが大きな役割を果たすと考えられている。  各3Dプリンターの材料はそれぞれの装置に応じて開発されており、3Dプリンターで直接最終製品を製造する役割は年々拡大し、現在3Dプリンティング利用の4割近くまでに至っている。しかし、役割を増している直接製品製造のための材料の種類や性能は、我々が生活で何気なく触れる材料の域までには至っていない。そのために、3Dプリンターを効果的に用いて、新しいものづくりに利用し、最終製品とするためには材料の更なる進化が求められ、高性能で高機能な材料の開発が必須である。そのためヨーロッパを中心とした化学系大企業がビジネスチャンスとみて参入が続いる。  本講演では、(1)3Dプリンティング (AM) 技術の活用分野から材料への要求特性を理解し、その材料への理解を深める(2)今後重要となると思われる最終製品製造のための材料、特に複合材料、高耐熱材料などの要求特性や特徴を理解する (3)特に注目されている3Dプリンティングの用途の動向を探り、(4) 新たな用途や材料開発へのヒントを掴み関連ビジネスへの展開のきっかけを探る。この4つのポイントを押さえて解説を進めていきたい。

  1. はじめに
    1. 3Dプリンティングとは
    2. 3Dプリンティングの市場
    3. 3Dプリンティングの用途
    4. 3Dプリンティングの特許の状況
  2. 3Dプリンティングの材料とその用途 〜各積層方式とその材料の要求特性と現状〜
    1. 3Dプリンティングの材料概説
    2. 3Dプリンティング材料発展の歴史
    3. 各3Dプリンティング材料について
      1. 液槽光重合法 (VPP)
      2. 材料噴射法 (MJT)
      3. 材料押出し法 (MEX)
      4. 粉末床溶融結合法 (PBF)
      5. 結合剤噴射法 (BJT)
      6. シート積層法 (SHL)
      7. 指向エネルギー堆積法 (DED)
      8. ハイブリッド型積層造形法
  3. 3Dプリンティングの動向
    • Formnext 2022〈独〉、RAPID-TCT2022 (米) 、TCT-Japanや次世代3Dプリンター展などの国内展示会及び各装置メーカの主催するWebinarなどで見えたものからその動向を探る
  4. 3Dプリンティングの材料、特に用途から見た今後とそのビジネス展開について
    1. 最終製品製造を意識した3Dプリンティング
      1. 粉末床溶融造形法による製品製造
      2. インクジェットと加熱によるHSS (High Speed Sintering) 法
      3. PEEKなどのスーパーエンジニアリングプラスチックの造形
      4. 再び注目を集めている液槽光重合法の光硬化性樹脂材料への期待
    2. 液槽光重合法を中心とした最終製品製造、宝飾、歯科、セラミック造形等と今後の動向
    3. 注目されているヘルスケア用途への3Dプリンティング
    4. 今後期待される用途、5G, 6Gを見据えて3Dプリンティングでどんなビジネス展開が可能かを探る。
  5. まとめ

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