透明アンテナ、通信機器の開発

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第1部 グラフェンを用いて作製した透明アンテナの研究開発動向

(2023年6月8日 10:00〜11:30)

 炭素原子1層の厚さを持つグラフェンを用いた透明アンテナ技術についてお話しします。グラフェンの特異な物性、作製方法、グラフェン透明導電膜の特性評価法などを解説した上で、既存の透明導電膜との比較を通して透明アンテナ材料としてのグラフェンの魅力について解説します。  また、我々が取り組んでいるCVDグラフェン透明アンテナの作製方法と特性、および最新の研究成果を紹介し、今後の研究開発動向についてお話しします。

  1. グラフェンとは?
    1. グラフェンの構造
    2. グラフェンの特異な物性
    3. グラフェンの作製方法
    4. グラフェンの化学気相成長法 (CVD) と転写技術
  2. IoT技術、5G技術において注目される透明アンテナ技術
    1. 既存の透明アンテナ技術
    2. 透明アンテナ材料としてのグラフェンの特徴
    3. グラフェンの電気物性と光学物性の評価法
  3. CVDグラフェンを用いた透明アンテナ
    1. 単層CVDグラフェンを用いた透明アンテナの作製と評価
    2. 積層と化学ドーピングによるグラフェンの低抵抗化技術
    3. 低抵抗化グラフェンを用いて作製した透明アンテナの作製技術
    4. 低抵抗化グラフェンを用いて作製した透明アンテナの特性 (利得、放射効率など)
  4. まとめ:グラフェンのデバイス応用に関する今後の研究動向

第2部 電源不要の5G無線通信回路の解説とミリ波帯中継機への応用

(2023年6月8日 12:10〜13:40)

 5G/6G時代の無線通信においては、従来の無線通信周波数より一桁高いミリ波帯を利用することで、周波数帯域の逼迫を避け、高速通信の実現が可能となる一方で、電波の直進性が強いため、建物などの遮蔽物を回り込むことが難しく、通信エリアが限られてしまうという問題があります。  本講演では、そのような問題を解決するひとつのキー技術として、ミリ波帯通信と無線電力伝送を同時に実現可能なフェーズドアレイ無線機技術について紹介します。

  1. ミリ波帯5Gおよび無線電力伝送の動向
  2. 無線回線システムの設計
  3. 無線通信かつ無線電力伝送可能な集積回路技術
  4. 上記集積回路を用いたミリ波帯フェーズドアレイ無線機技術

第3部 5Gの先、6G時代に向けたIRSとIRS融合型通信システムへの展望

(2023年6月8日 13:50〜15:20)

 6G実現に向けた技術要素の一つとして注目を集めているIntelligent Reflecting Surface (IRS) に関する研究開発について紹介します。  IRSはメタ原子と呼ばれる微小な構造体を平面的に集積した反射板であり、各メタ原子の反射特性を変更することで、IRSに入射した電波の反射方向を任意の方向に制御することが可能です。このIRSを利用した新たな移動通信システムの実現に向けて世界中で様々な取り組みが成されており、本講座では具体的な研究開発事例を紹介しつつその重要性についてお話しします。

  1. Intelligent Reflecting Surface (IRS) とは
  2. IRSを組み込んだ通信システム
  3. IRSに関する研究開発事例紹介
  4. まとめ〜今後のIRS活用に向けた期待〜

第4部 高周波数帯移動通信のための人体遮蔽環境における見通し率解析と分散アンテナ設置法

(2023年6月8日 15:30〜17:00)

 6Gに向けて使用が想定されているミリ波やテラヘルツ波等の高周波数帯では、見通し内通信が基本となるため、多くの基地局アンテナを分散配置して基置局 – 端末間に見通しを確保する、分散アンテナシステムの検討が進められています。  本講座では、イベント会場等の人体遮蔽環境において、効率的かつ効果的な分散アンテナ設置を可能にするための、見通し率解析法とそれを用いた分散アンテナ設置法について説明します。

  1. 高周波数帯の電波伝搬
  2. 人体遮蔽
  3. 人体遮蔽環境のモデル化 – ポアソン点過程
  4. 人体遮蔽環境における見通し率
  5. 人体遮蔽環境における見通し率の自己相関関数
  6. 見通し率解析を用いた分散アンテナ設置法

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