第1部 酸化ガリウムの薄膜成長、動作原理とデバイス作製技術
(2023年5月30日 10:30〜14:30, 途中、昼休みを含む)
喫緊の課題である地球温暖化を防ぐために世界中で低炭素社会実現を目指した取り組みが行われています。エレクトロニクス分野では、電力変換の高効率化が必要不可欠であり、そのためにはシリコンデバイスを超える高性能なパワーデバイスが必須です。日本発のパワーデバイス材料である酸化ガリウムは、その材料特性の持つ利点から炭化ケイ素デバイスや窒化ガリウムデバイスを凌ぐ高効率パワーデバイスの実現が期待されています。また、シリコン同様に融液成長法によりバルク製造が可能なため、安価に大口径単結晶基板を得られる可能性があり、コスト面においても大きなアドバンテージを持つと考えられます。さらに、酸化ガリウムデバイスは、高温、放射線、腐食性ガス環境にも耐えうる物性から極限環境におけるIoTを実現するデバイスとしての応用へも期待されています。
本講演では、パワーデバイスの基礎から酸化ガリウムデバイス作製の要素技術と酸化ガリウムショットキーバリアダイオードとトランジスタ開発の進展について解説します。さらに、酸化ガリウムデバイスのパワーデバイス以外の応用として極限環境デバイスについても紹介します。
- パワーデバイスとそれを取り巻く背景
- パワーデバイスの役割
- なぜワイドバンドギャップ半導体?
- パワーデバイスの世界市場予測
- 酸化ガリウム (Ga2O3) とその他パワーデバイス材料の比較
- Ga2O3デバイスの応用分野
- Ga2O3エピタキシャル薄膜成長技術
- 分子線エピタキシー法 (MBE法)
- ハライド気相成長法 (HVPE法)
- 有機金属化学気相成長法 (MOCVD法)
- Ga2O3デバイス作製プロセスと要素技術
- ショットキーコンタクト
- イオン注入
- ドライ、ウェットエッチング
- ウエハボンディング
- Ga2O3ショットキーバリアダイオード (SBD) 開発
- SBDとは?
- Ga2O3 SBD開発の要件
- Ga2O3 SBDの高耐圧化技術
- 高耐圧Ga2O3 SBD
- 電界効果トランジスタ (MOSFET)
- MOSFETとは?
- MOSFET開発の要件
- 横型Ga2O3 MOSFET
- エンハンスメントモードGa2O3 MOSFET
- (AlxGa1-x) O3ヘテロ構造 Ga2O3 MOSFET
- 縦型Ga2O3 MOSFET
- 電流アパーチャ構造 Ga2O3 MOSFET
- エンハンスメントモードGa2O3 MOSFET
- 縦型Ga2O3 MOSFETの既存デバイスに対する優位性
- 極限環境デバイス開発
- 極限環境とは?
- Ga2O3 MOSFETの高温動作
- Ga2O3ガンマ線耐性
- 高周波Ga2O3 MOSFET
- まとめ
第2部 β型酸化ガリウムの結晶成長とデバイス開発の最新動向
(2023年5月30日 14:45〜16:15)
- ノベルクリスタルテクノロジーの紹介
- β型酸化ガリウムパワーデバイスの魅力
- β型酸化ガリウムの結晶成長技術
- バルク結晶成長技術
- エピタキシャル成長技術
- β型酸化ガリウムのパワーデバイス応用
- ショットキーバリアダイオード
- トランジスタ
- β型酸化ガリウムパワーデバイスの課題と解決方法
- 熱伝導率が低い
- p型ドーピング
- ゲート絶縁膜の信頼性
- まとめ
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
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アカデミック割引
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