水素の貯蔵と常温・常圧での輸送技術

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本セミナーでは、水素キャリアとして有望視されている有機ハイドライドを取り上げ、有機ハイドライドの基礎や社会状況に加えて、貯蔵・運搬・生成に必要な基盤技術について解説いたします。
また、基幹技術である脱水素プロセスに関して、触媒に求められる性能や高性能化の方法論について分かりやすく解説するとともに、多元素合金触媒などの最先端の技術・材料についても紹介いたします。

日時

中止

プログラム

第1部 水素の貯蔵技術の開発動向と輸送技術の常温・常圧化

(2023年5月29日 10:30〜12:00)

 第6次エネルギー基本計画により水素エネルギーの研究開発および社会実装の方向性が明確になりました。また、グリーンイノベーション基金では大規模な水素エネルギーに関係する開発実証・社会実装が進められています。その一方で水素は常温では気体であるため輸送や貯蔵には大きな課題があり、その解決のため様々な水素貯蔵輸送法が考えられています。  この講義では水素輸送貯蔵技術について幅広く解説するとともに穏和な条件下での水素の輸送技術について紹介します。

  1. 水素と水素エネルギー
    1. 水素について
    2. 水素エネルギーの現状と特徴
    3. 水素の輸送貯蔵技術の現状と課題
    4. 水素エネルギーに関する政策
  2. 水素貯蔵材料の分類
    1. 化学結合と水素貯蔵材料
    2. 物質の三態による分類
  3. 液体の水素貯蔵材料
    1. 液体の水素貯蔵材料の種類
    2. 液体の水素貯蔵材料の特徴
  4. 水素吸蔵合金
    1. 水素吸蔵合金の特徴
    2. 水素吸蔵合金の分類
    3. 水素吸蔵合金の応用技術
  5. 水素サプライチェーンの実証
    1. 大規模水素輸送サプライチェーンの実証
    2. 地域連携水素サプライチェーンの実証
  6. まとめ

第2部 アンモニア燃料のサプライチェーンの現況と課題について

(2023年5月29日 13:00〜14:30)

 カーボンニュートラル目標の実現のための水素・アンモニア燃料導入の重要性、なかでも水素キャリアおよび発電用燃料としてアンモニアの優位性、このような背景のもと、アンモニア燃料のサプライチェーンの現況と導入に向けた課題について概観し、アンモニア燃料の社会実装に向けた見通しについて説明する。

第3部 MCH-LOHCを利用した水素サプライチェーン構築の取組みとコストダウン技術開発

(2023年5月29日 14:45〜16:15)

 千代田化工では、メチルシクロヘキサン (MCH) を液体有機化合物キャリア (LOHC:Liquid Organic Hydrogen Carrier) として利用したシステムを開発して、「SPERATM水素システム」と命名している。2020年に国際間水素サプライチェーン実証を完了して商業化段階に移行しており、内外の多くの企業と実現に向けた検討を実施している。  本講演では、SPERATM水素システムの概要と特長、技術開発、国際間実証、商業化への取組み、および更なるコストダウンに向けた技術開発シナリオについて紹介する。

  1. 各種水素エネルギーキャリアとSPERA TM水素システムの概要
    1. 各種水素エネルギーキャリアの特徴と現況
    2. SPERA TM水素システムの概要と特長
    3. 総合的な水素サプライチェーンの構築
  2. SPERA TM水素の開発
    1. 脱水素触媒の開発
    2. 技術確立デモンストレーション
    3. 国際間水素サプライチェーン実証
  3. 商業化に向けた取組み
  4. 更なるコストダウンに向けた将来技術開発
    1. MCHの直接電解製造技術
    2. 光触媒によるMCHの直接製造技術
    3. MCHを燃料に直接利用するMCH直接燃料電池
  5. まとめ

受講料

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