高分子材料 (樹脂・ゴム材料) における変色劣化の機構とその防止技術

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本セミナーでは、高分子材料の変質劣化について基礎的な知見を解説し、合わせて実用的な対策処方事例を紹介いたします。

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樹脂・ゴムなど工業化された高分子材料は、素材生産、成形加工、製品保管、製品の使用など条件の異なる各種の環境下に置かれることによって、劣化・変質の危険性を孕んでいる。これら変色劣化の原因としては、大気中の酸素による酸化反応を始め、酸化性化合物や溶剤との接触による変質劣化、更には光エネルギーや電気エネルギーによる促進的分解など、各種の要素条件が見いだされている。  これらの変色劣化を防止するためには、劣化原因を解析して適正な添加剤を配合する手法が広く採用されているが、近年、高分子材料の多層化、表面の耐性化など各種の劣化防止手法を組み合わせた製品設計技術が進展している。  本講座では、変色劣化反応の機構を解説し、基本的な劣化防止技術について解説するとともに、最近の劣化防止を考慮した製品設計技術の進展動向についても紹介する。  自動車産業におけるマルチマテリアル化や通信・IT業界における高速高容量通信化などの動きの中で、従来とは異なる異種材料の組み合わせや新規材料の適用が始まっており、高分子材料の劣化・変色防止技術が再び注目されている。現実の材料開発の現場では、抗酸化安定剤や光吸収剤の選択と配合以外に高分子材料製品の基材内部構造の多層化や表面・界面設計などの技術ノウハウを組み合わせた対策手法が進展している。本講座により、変色劣化現象の反応機構の基礎を理解することができ、材料・製品の開発における変色劣化防止の基本的な考え方を取得できる。

  1. 高分子材料の劣化・外観特性の変化の要因
    1. 高分子の劣化とは?
    2. 高分子材料の外観特性の変化
    3. 充填剤・添加剤・配合材料の変化
  2. 高分子種による劣化・変色・褪色の機構
    1. ポリオレフィンの特性変化
    2. スチレン系樹脂の特性変化
    3. アクリル樹脂の特性変化
    4. ポリジエンの特性変化
    5. ポリエステル、ポリカーボネートの特性変化
    6. シリコーンゴムの特性変化
    7. エポキシ樹脂の特性変化
  3. 高分子材料の劣化の防止対策
    1. 添加剤・反応試薬による防止策
    2. アロイ化・相容化材による防止策
    3. 表面処理による防止策
    4. 成型条件の変更による防止策
  4. 高分子材料の外観特性変化の防止策
    1. 表面へ材料成分の拡散溶出の防止策
    2. 樹脂結晶のサイズや配向の制御
    3. 充填剤の配向の制御
  5. まとめ

受講料

複数名受講割引

アカデミー割引

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