リサイクル樹脂の物性低下メカニズムと添加剤による改善

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プログラム

第1部 廃プラスチックの物性低下メカニズムとマテリアルリサイクルプロセス

(2023年5月17日 10:30〜12:10)

 マテリアルリサイクルプラスチックの物性低下の原因はメソ構造変異による物理劣化であり、高分子の自己再生能力を活かすことで、物性再生が可能である。これを活かした高度物性再生プロセスの現状について解説する。

  1. プラスチックの現状
    1. プラスチックによる環境汚染について
    2. 循環型社会・3R +R の動き
    3. 種々のリサイクルの位置づけ
  2. 現在のマテリアルリサイクルプロセス
    1. 収集システム
    2. 選別プロセス
    3. ペレタイズシステム
  3. 高度物性再生マテリアルリサイクル
    1. 物理劣化・物理再生理論
    2. 高度物性再生プロセス (樹脂溜まりのある押出機)
    3. メソ構造と力学特性の関係性
    4. バージン樹脂の高性能化への拡張性
  4. これからのプラスチックリサイクルについて

第2部 再生プラスチック・リサイクル樹脂用添加剤による物性向上と最適添加

(2023年5月17日 13:00〜14:40)

 プラスチックのリサイクルプロセスにおいて、低下しがちな各種物性を向上させる添加剤技術を紹介する。熱安定性の向上や加工時の煩雑さの軽減につながる添加剤に加え、再生産可能原料を用いたプラスチック用添加剤についても触れる。

  1. ALTANA/BYKのSDGsの取り組みの紹介
    1. 製品製造プロセスにおける活動とアプリケーションへの寄与
  2. プラスチックリサイクルでの課題とBYK添加剤
    1. 界面を制御する添加剤技術
    2. 熱可塑性樹脂向け添加剤概要
    3. 高グラフト化されたカップリング剤
    4. 層状ケイ酸塩による難燃・バリア・充填効果
    5. 相溶性の向上を図る添加剤
    6. フィラーとマトリクスとの密着性の向上
    7. ポリアミドの熱安定性の向上を図る添加剤
    8. 耐候性の向上を図る添加剤
    9. 耐スリキズ性の向上を図る添加剤
  3. 再生産可能原料を用いた添加剤の組成と特性
    1. バイオベースの定義とアプローチ
    2. ポリ乳酸をベースにした添加剤
    3. 再生産可能原料+生分解性を志向したアプリケーション向け
  4. 加工時のVOCの除去を促進する添加剤

第3部 プラスチックリサイクルにおける品質と物性

(2023年5月17日 14:50〜16:30)

 プラスチックの歴史的な背景とリサイクルプラスチックの品質・物性の特質を引張試験特性・溶融粘弾性・紫外線照射・分子量・分子量分布の観点を中心に口述する。これまで公開されてきた報告について、筆者が注目した点について口述し、今時点での状況を把握する手掛かりを提供する。

  1. はじめに
  2. 品質と物性について
  3. プラスチック由来と歴史のリサイクルを考えるにあたり
    1. 天然のプラスチック リグニン
    2. プラスチックの起源
    3. プラスチックのリサイクル
  4. プラスチックの品質の特質
  5. 天然資源とリサイクルプラスチックの品質の違い
  6. マテリアルリサイクルにおける物性の変化
    1. 基礎物性あるいは規格品質について
      1. 分子量と分子量分布
      2. 規格物性
    2. 溶融状態の物性品質
      1. リサイクル再生時の挙動
      2. 紫外線照射による粘弾性挙動の変化
    3. 固体状態の物性・品質
  7. まとめ

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