改正GMP省令が2021年8月から施行された。今、GMPの脆弱性で日本の製造所がFDAの警告状を多く受け、かつ健康被害まで起きるなど各社のGMPの見直し、あるいは再構築が求められている。問題のあった製造所では製造業及び製造販売業QAが機能していないとの指摘を受けており、実際QAがもう少ししっかりしていれば防げたのではないかと思う。これまで以上にQAの能力が問われているなか、 状況を改善するためにQA部門の設置が義務つけられた。また、GQP省令の見直しもされているところである。
医薬品の品質保証は、医薬品製造販売業 (GQP) 及び製造業 (GMP) の品質部門によるGMPマター (GMP文書及び記録類) の照査 (レビュー) に左右される。2021年8月から施行になった改正GMP省令では、品質保証部門の設置と品質保証業務が遵守事項なった。このような状況を踏まえ、GQP及びGMPともにQA部員の養成が急務といわれている。
このセミナーでは、QA部門において経験の少ない方々を対象に、GMPマターを評価するためには、どのような予備知識が必要か、なぜ照査 (レビュー) が必要か、どのようなことに留意して、照査 (レビュー) をしなければならいのかの基礎及び事例を解説します。
第1部 「効果的な品質保証 (QA) のために」
製造販売業者及び製造業の最大の責務は、”市場に出荷する製品に対する品質保証 (製品保証) “である。このためのキーポイントについて解説します。
- 品質システムの五つのキーワードを正しく理解することである。
- 品質方針QPolicy
- 品質計画Plan
- 品質評価QC
- 品質保証QA
- 改善QI
- 品質保証のための二つのキーワードを正しく理解することである。
- 「品質要求事項 (Requirements For Quality) 」
- 「実証 (Demonstration) 」
- 品質照査レビューのための三つのキーワードを正しく理解することである。
- 「適切性評価」→事務的レビュー
- 「妥当性評価」→技術的レビュー
- 「有効性評価」→技術的レビュー
- PIC/S-GMP及びEU-GMPガイドにおけるQAの責務を正しく理解することである。
- Authorised Person (AP) の責務
- Qualified Person (QP) の責務
- GQPとGMPとは相互に品質保証を補完しあう関係にある。
- 製造販売業及び製造業におけるQAの立場を相互補完する関係
第2部「改正GMP省令を踏まえたQAの役割」
改正GMP省令では、品質保証を担う組織 (QA) が新たに新設された。「品質保証に係る業務を担う組織 (QA) 」とは、”製造部門及び品質管理に係る業務を担う組織が行う業務を保証“することを目的として設置される。QAの主要な業務について概説する。
- 改正GMP省令の目的 (改正GMPは何を改善するたに改訂したのか?
- 医薬品品質システム運用の目的及びQAの役割
- 製造所での承認事項の遵守におけるQAの役割
- 製造管理業務におけるQAの役割
- 製品品質照査におけるQAの役割
- 安定性モニタリングに係る業務におけるQAの役割
- 原料等の供給者の管理におけるQAの役割
- 外部委託業者の管理におけるQAの役割
- 製造所からの出荷の管理におけるQAの役割
- バリデーション管理におけるQAの役割
- 変更管理におけるQAの役割
- 逸脱管理におけるQAの役割
- 文書管理におけるQAの役割
- 製造販売業者との連絡業務におけるQAの役割
第3部「品質照査 (レビュー) の留意点:GMPマターを評価するために必要なる予備知識」
QAの責務の一つは製造販売業及び製造業ともにGMPマターの照査 (レビュー) ・評価である。
- QAレビューの定義を知る
- 品質保証QAに係る用語の定義及びQAレビューの意義を知る
- 検証、妥当性確認、適格性評価の意味を知る (用語)
- 技術的レビューの目的を知る
- 技術的レビューに必要な専門的知識を知る。
- 文書・記録の完全性 (ALCOA+) 知る
- 一変・軽微変更を知る
- ISOと融合した効果的なGMPの運用を知る
- 信頼性保証を知る
- Quality management systemを知り、GMPレビューを理解する
第4部「製造販売業及び製造業ともにQAの責務は、GMPマターの照査 (レビュー) ・評価である。GMPマターを評価するためには、なぜ照査 (レビュー) が必要かを理解する。」
- 自己点検の目的に応じたGMPレビューが必要性を理解する
- 無菌GMPを知ることにより、GMPレビューの必要性を理解する.
- リスクマネジメントを知り、GMPレビューを理解する
- 記録レビューの一般原則を知り、GMPレビューを理解する
- 製造記録における逸脱 (ズレや矛盾点) は詳しくし精査し、GMPレビューを理解する
- GMPのリスク管理を知り、GMPレビューを理解する
第5部「どのようなことに留意して、照査 (レビュー) をしなければならいのかを理解する。」
品質照査は、製造業や製造販売業における品質部門により、GMPマターの“適切性” “妥当性” “有効性”を判定するために実施される。
- レビューの運用ルールに関する手順書を知り、GMPビューの“コツ”を理解する/1〜2
- 製造記録の運用方法を知り、GMPレビューの“コツ”を理解する/1〜2
- 製造装置の評価適格性で、GMPレビューの“コツ”を理解する/1〜2
- 洗浄、キャリオーバー、校正でGMPレビューの“コツ”を理解する/1〜2
- 工程の運用管理を知り、GMPレビューの“コツ”を理解する/1〜6
- 包装表示保管の運用を知り、GMPレビューの“コツ”を理解する/1〜2
- 品質管理 (試験) の運用を知り、GMPレビューの“コツ”理解する/1〜4
- 構造設備の基準及び裏付けを知り、GMPレビューの“コツ”理解する/1〜4
- 質疑応答
複数名受講割引
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