GD&T (幾何公差) 設計法の基礎と適切な活用方法

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本セミナーでは、実設計に有効かつ効果的な幾何公差の使用法を学んだ上で、公差値決定に必要な公差計算の基本を理解し、最後にそれらを結びつけて適切な公差値設定を行なった幾何公差図面を描けるようにする技術とノウハウの習得を目指します。

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プログラム

品質の安定した製品開発のためには、設計物がいかに設計意図通りの仕上がりとなるかが重要です。CAD上のモデルはいわゆる完全形体で、実際の加工物はそれに対してある量のばらつきを必ず持ちますが、このばらつき状態を規制するのが、公差の設定です。そして、この公差の値の許容範囲を適正化するために行うのが公差計算です。  適切な公差設定は、品質のみならず、加工/検査/組立を含めたコストの最適化に直結しますが、正しく公差設定を行なっていても、組立て上の問題が残ることがあります。その理由は、部品形状が設計意図通りの範囲内でばらついていないからです。その部品形状のばらつきを、設計意図に沿った形で論理的に規制する手法が、幾何公差を用いた設計、即ちGD&T設計です。設計意図を正しく伝えるためには、幾何公差を活用した厳密な形体定義と、適切な公差値設定が必要不可欠です。  本講座では、最初に幾何公差の基本を学習した上で、実設計に役立つ幾何公差の適用方法を理解し、次に公差値決定に必要な公差計算の基本手順と技法を学ぶことを通して、設計意図を正しく伝える設計技術である、「GD&T設計法」の修得を目指します。

  1. GD&T設計法の概要
    1. 設計プロセスにおけるV&V (検証と妥当性確認)
    2. GD&T設計法
  2. 形体定義の基礎知識
    1. サイズ公差と幾何公差
      1. 図面と加工
      2. サイズ公差と2点間測定
      3. あいまいさのない形体定義
    2. 基準としてのデータム
      1. データムの意味と指示方法
      2. データム形体と実用データム形体
      3. データムターゲット
    3. TED (理論的に正確な寸法)
      1. TEDの意味と指示方法
      2. TEDの基本的な使用例
      3. TEDのその他の用法
    4. 独立の原則と包絡の条件
      1. 独立の原則
      2. 包絡の条件
  3. 幾何公差の基礎
    1. 基本ルール
      1. 幾何公差の公差域
      2. 指示線の配置
      3. 形体分類と幾何公差の関係
    2. 幾何公差記号の意味と使い方
      1. 形状公差
      2. 姿勢公差
      3. 位置公差
      4. 振れ公差
      5. 輪郭度
    3. データムとの組合せ
      1. データム系と優先順位
      2. 共通データム
  4. 公差計算の基礎
    1. ばらつきの統計量 (標準偏差)
      1. 一様分布と正規分布
      2. 分散と標準偏差
      3. 正規分布と不適合品率
    2. ばらつきの定量化
      1. 単純加算と二乗和平方根
      2. 傾きを考慮した計算
  5. 幾何公差と公差計算
    1. 形体の幾何偏差と公差
      1. サイズ公差指示の解釈
      2. 幾何公差指示の解釈
    2. 公差計算の効率化
      1. 幾何公差指示と公差計算
      2. 幾何公差の読替えテクニック
      3. 要因数と累積誤差

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