近年3次元実装や2・5次元実装の導入により、電気・電子機器に使用される基板の様相が大きく変化してきている。当然ながら基板上の熱源を冷却することが最終目的である放熱設計も、その進化に対応して変化する必要がある。特にこの数年、パッケージの高出力化に対応したTIM (Thermal Interface Material) 材の進化は目覚ましく、この分野への新規参入メーカーも絶えない。
本講座ではこの基板実装技術の進化に伴う放熱デバイスの使い方について、実際の商品の実例を示しながら詳しく解説していきたい。特にTIM材については、多種多様なTIM材から最適な製品をどのように選定すべきか悩むケースが多いが、単純にコストや熱伝導率だけではなく、熱の移動原理をきちんと把握することにより体系的な選択が出来るよう説明する予定である。
- 最近の電気・電子機器における放熱設計の現状と課題
- スマートフォン
- ノートPC
- サーバーやデータセンター等の高発熱機器
- TIM (Thermal Interface Material) 材
- 現在入手可能なTIM材とその特徴
- 熱伝導シートの商品トレンド
- TIM材とビオ数
- TIM材の具体的な選定方法
- 実装技術の進化に対応した放熱設計
- 近年の実装技術の進化
- TIM1、TIM1.5、TIM2とは
- IHS (Integrated Heat Spreader) と基板の変形
- 液体金属やハンダなどの高性能TIM材の使い方
- 質疑応答
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