偏光伝搬の基礎と先端デバイスおよび偏光撮像・映像技術への応用

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本セミナーでは、光波伝搬の基礎を解説し、応用例としての液晶デバイス・回折格子デバイス・偏光回折格子デバイスの実際について詳解いたします。

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プログラム

液晶表示・高密度光記録・大容量光通信などの従来の光エレクトロニクス分野の高度化のみならず、生体観察、LiDAR、製品検査、遠隔技術のためのセンシングなどの新規分野の進展に伴い、複屈折・偏光制御・偏光計測などの重要性が増している。光の持つ諸現象のうち、屈折、反射、回折などはいろいろな優れた教科書などが多数あるが、「偏光」については、まとまった教科書も少なく、光学の中でも最もわかりにくい分野であると考えている方も少なくないと思われる。このため、偏光の概念そのものはかなり伝統的な分野であるにもかかわらず、実際の工学においてまだうまく使いこなされているとは言えない状況にある。  本講義は、講師が執筆した偏光伝搬解析に関する教科書 (偏光伝搬解析の基礎と応用 (内田老鶴圃) ) に基づき、光波伝搬の基礎について解説した後、「偏光干渉」、「偏光回折」を取り上げ、複屈折媒体中の伝搬について習得する。先端デバイス応用として、従来の偏光制御素子、さらに偏光と回折の機能複合の応用例としての幾何学的位相を持った偏光回折格子デバイスの実際を紹介する。さらに、それらを実際にシステム応用した偏光空中映像、偏光撮像を用いた製品検査技術へと発展させる。受講後の自習が可能なように講座で使用した全図面について配布する。

  1. Introduction
    1. 改めて「光」概観
    2. 偏光計測・撮像技術概観
  2. 偏光伝搬の基礎
    1. Maxwell方程式と波動方程式
    2. 偏光表記とStokesパラメータ
    3. ポアンカレ球
  3. 異方性媒体中の光波伝搬
    1. 誘電率テンソルと電磁界ベクトル
    2. 構造性複屈折
    3. 代表的偏光子・位相子の動作原理
  4. Matrix光学による偏光解析
    1. Jones行列
    2. 偏光子・位相子のJones解析
    3. 液晶の光学異方性とJones解析
    4. 4×4行列法
    5. Mueller行列
  5. 偏光干渉
    1. 光波の干渉とコヒーレンス
    2. 2光波干渉
    3. 偏光干渉
  6. 回折の基礎と偏光回折素子、偏光映像
    1. ホイヘンスの原理と回折理論
    2. 回折格子とフレネルレンズ
    3. 幾何学的位相と種々の偏光回折素子
    4. 偏光回折素子の空中映像応用
  7. 偏光撮像の基礎と実際
    1. 偏光撮像の基礎
    2. 偏光回折を利用した偏光撮像法
    3. 偏光走査型偏光撮像法
    4. 製品検査における偏光走査型偏光撮像法

受講料

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