バイオマス粘着剤の設計、開発とその活用

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本セミナーでは、粘着・剥離・レオロジーについて基礎から解説し、粘着剤の変更・形態形成を考慮した粘着力測定について詳解いたします。

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開催予定

プログラム

第1部 粘着・剥離のメカニズムとその測定

(2023年4月13日 10:30〜12:30)

 本セミナーでは、粘着剤・粘着テープの接着・剥離に対して、レオロジー・非線形動力学に基づいて解説する。  粘着・剥離に対する物理的な基礎知識。特に、粘着剤の代表的な材料である高分子の力学物性 ( 粘弾性・時間温度換算則) 、ならびに、粘着の3 要素 ( タック・保持力・粘着力) について、それらの意味をレオロジーの観点から説明する。  粘着剤の開発においては、「くっつきやすく、はがしやすい」粘着剤が良いとされる事が多いが、このような良い粘着剤を推定する経験則を紹介する。  テープ剥離において剥離強さの速度・角度依存式を紹介する。  剥離時の粘着剤は大変形し、糸引き形態が形成される。糸引きを引き起こす不安定性 ( フィンガリング不安定性) を解説し、タック測定時、および、テープ剥離時における形態形成の実例を紹介する。

  1. はじめに
    1. 接着と粘着
    2. 粘着・剥離を観るスケール
    3. 用語解説
  2. 粘着剤のレオロジー
    1. 高分子の粘弾性
    2. 粘着の3要素
    3. 粘着剤に関する経験則
    4. タッキファイヤーの影響
  3. 粘着剤の大変形・形態形成
    1. タック測定における事例
    2. テープ剥離測定における事例

第2部 ロジン系タッキファイヤーの特徴と環境対応型タッキファイヤーの開発

(2023年4月13日 13:30〜15:00)

 天然由来原料であるロジンを用いたタッキファイヤーについて、ロジンの特徴やロジンを含むタッキファイヤーの添加効果について説明した上で、粘着付与樹脂選定の基本的な考え方や最近の取り組みについて紹介する。また、エマルジョン型粘着剤・UV硬化型粘着剤等の低環境負荷粘着剤向けの環境対応型タッキファイヤーに関しても紹介する。

  1. タッキファイヤーの概要
    1. タッキファイヤーとは
    2. タッキファイヤーの添加効果
    3. タッキファイヤーの種類
  2. ロジン系タッキファイヤー
    1. ロジンの種類と特徴
    2. ロジンの製法
    3. ロジン誘導体の種類
    4. ロジン系タッキファイヤーの特徴
    5. アクリル粘着剤へのロジン系タッキファイヤーの添加効果
    6. 低VOC対応ロジン系タッキファイヤー
  3. 超淡色ロジン誘導体
    1. 超淡色ロジン系タッキファイヤーの特徴
    2. 超淡色ロジン系タッキファイヤーの耐熱・耐候性
    3. UV硬化型粘着剤に対する硬化阻害性
  4. エマルジョン型タッキファイヤー
    1. エマルジョン型タッキファイヤーとは
    2. アクリルエマルジョン型粘着剤への添加効果
    3. 高耐水性エマルジョン型タッキファイヤー

第3部 バイオマス粘着剤の開発とバイオマス度の向上、その活用

(2023年4月13日 15:15〜16:45)

 CO2排出量削減を目的としたバイオマス粘着剤の活用やプラスチックフィルムから紙基材への切り替えが積極的に推し進められている。バイオマス度が高いほどCO2排出量削減効果は大きくなるが、一方で、バイオマス材料はコスト面や性能面で従来の化石由来のものに劣る事例もあり、適切な手段や配合検討が必要である。  本講では、各種粘着剤のバイオマス化を図るための注意点や手法について説明する。

  1. バイオマス度とマスバランス方式について
  2. ホットメルト型ゴム系バイオマス粘着剤
  3. 溶剤型アクリル系バイオマス粘着剤
    1. バイオマスアクリルモノマー
    2. バイオマスタッキファイヤー
  4. エマルション型アクリル系バイオマス粘着剤
    1. タッキファイヤーエマルション添加法
    2. タッキファイヤー内添法
  5. バイオマス粘着剤を用いた粘着ラベル事例紹介

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