ポリマー系有機半導体の基礎と応用

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有機トランジスタや有機太陽電池などの有機デバイスは、印刷プロセスにより製造可能であることから低コスト、低環境負荷であり、さらに軽い、フレキシブルといった特長をもつ次世代型デバイスです。これらは、将来のIoT社会や脱炭素社会実現に向けて重要なデバイスとして注目されています。近年、有機デバイスの性能を司る材料であるポリマー系有機半導体材料の進展はめざましく、材料の革新によって有機デバイスの性能は格段に向上しています。例えば、有機トランジスタではアモルファスシリコンを凌ぐキャリア移動度が当たり前のように得られるようになり、有機太陽電池においてもエネルギー変換効率は18%に到達しています。  本セミナーでは、有機半導体の分子設計や物性、構造などの基礎から、特にポリマー系有機半導体の最新の開発動向と有機デバイス (特に有機薄膜太陽電池) の高性能化に向けた重要課題や今後の展望について紹介します。

  1. 有機デバイスと有機半導体の基礎
    1. 有機デバイス
    2. 有機半導体
      1. 分子軌道やエネルギー準位
      2. 伝導メカニズム
    3. ポリマー系有機半導体のこれまでの進展
  2. 有機トランジスタの高性能化に向けたポリマー系有機半導体の開発
    1. 結晶性の制御
    2. 分子配向の制御
    3. 主鎖内伝導と主鎖間伝導の制御
    4. p型ポリマー
    5. n型およびアンビポーラー型ポリマー
  3. 有機薄膜太陽電池の高効率化に向けたポリマー系有機半導体の開発
    1. 材料に求められる機能
    2. 吸収帯の長波長化
    3. モルフォロジー制御
    4. 分子配向制御による高移動度化と高効率化
    5. 精密電子準位制御による電圧損失抑制
  4. まとめと今後の展望

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