粒子の分散技術とその安定化

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プログラム

第1部 粒子分散および表面処理の基本的な考え方とその具体例

(2023年3月17日 10:30〜12:00)

 化粧品・塗料・インキ等の製造において、粉体の分散は重要である。乾燥して凝集した粉体を液体に1次粒子近くまで分散し、その状態を維持することで、透明性、光沢、着色力特性等を発揮させることができる。この分散の単位過程を理解することが第一のステップである。また、粒子の分散に欠くことができないのが表面処理である。表面処理の目的は分散だけではないが、固相法、液相法、気相法などの例を挙げて表面処理の全体像を示す。最後に講演者等が開発した機能性ナノコーティングについて、そのメカニズムや応用例などを示す。  化粧品・塗料・インキ以外でも粉体を分散させて機能を出す分野があり、本講演の知見が役立つと思われる。 粒子分散と粒子の表面処理を大まかに知ることで、現在粉体を扱っている研究者・技術者の悩みの解決や新しい開発に役立つことを願っている。

  1. 粒子の分散
    • 固体と液体の表面張力
    • 粒子の濡れ
    • 接触角
    • ZISMANプロット
    • 分散安定化
  2. 乳化系への分散
    • W/O型
    • O/W型への粒子分散
    • サンスクリーンの例
  3. 表面処理の基本的な考え方
    • 表面処理の分類
    • 固相法
    • 液相法
    • 気相法
  4. 機能性ナノコーティング
    • 環状シリコーンによるナノコーティング
    • ナノ膜が形成する理由
    • 粒子表面の触媒活性の封鎖による共存成分の安定化
    • ペンダント基付加と機能性
  5. 表面処理前後に測定する項目、固相・液相・気相の比較

第2部 ビーズミルを用いた微粒子分散技術

(2023年3月17日 13:00〜14:30)

 分散工程に用いられる分散機には、さまざまな種類・特徴があるため、目的に合った装置を選定し、最適な条件で処理することが重要です。  本講座では、分散機であるビーズミルを用いた微粒子分散技術を基礎から応用まで解説します。また、ビーズミルは効率よくナノ粒子を生成することが可能な装置ですが、操作条件の設定を誤ると再凝集の発生や微細化されたにもかかわらず粉体の特性や機能が低下する過分散が発生する場合があります。このビーズミルによる過分散を防止する方法も解説します。

  1. 粉砕・分散・乳化について
  2. ビーズミルの用途
  3. 分散機の原理・特徴
  4. ビーズミルの原理・特徴
  5. ビーズミルの運転方法
  6. ビーズミルの粉砕・分散効率に影響を与える因子
  7. 微小ビーズの効果
  8. 投入動力量と粉砕・分散の関係
  9. 過分散とマイルド分散 ®
  10. マイクロビーズ対応型ビーズミル
  11. ビーズ分離能力強化型ビーズミル
  12. ビーズミルでの分散例

第3部 分散剤の選択技術と環境配慮型分散剤の動向

(2023年3月17日 14:40〜16:10)

 分散剤は、無機顔料や有機顔料等のさまざまな不溶粒子を媒体中に均一にかつ安定に分散させるために用いられる添加剤である。分散剤の性能により、顔料分散体 (以下分散体) の安定性、着色力、光沢、隠ぺい力等の機能、性質が左右される。  本講では、分散剤の作用機構と分散剤選択の方法、Lubrizol社における分散剤開発の考え方、取り組み、および環境配慮型分散剤の動向について解説する。

  1. 分散の基礎
    • 理論と実際
    • 作用機構
  2. 分散剤の種類と特徴、Lubrizol社の設計思想
  3. 環境配慮型分散剤 – Lubrizol社の分散剤製品を例に
    1. UV/EBエネルギー硬化系向け分散剤
    2. 水系向け分散剤
  4. まとめ

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