プロセスインフォマティクスの活用と合成条件、配合条件の最適化

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第1部 プロセスインフォマティクスによるプロセス・装置の設計、最適化

(2023年3月8日 10:30〜12:00)

 プロセスインフォマティクスに基づいた高機能性材料の開発や製造などの現場において、効率的に実験・製造を実施するために実験計画法が活用される。例えば5つの実験パラメータ (反応器体積・反応温度・反応時間など) があり、それぞれ 10 の候補の値がある場合、すべての組み合わせは10万通りになってしまう。しかし実験計画法を用いれば、その中の数回のシミュレーション候補・実験候補から実験パラメータと装置の性能・材料の物性・活性との間の関係性を機械学習によりモデル化することで、所望の装置性能・物性・活性を実現するための候補を効率的に探索できる。さらにベイズ最適化によりパラメータの外挿領域を探索することが可能となる。実験データを活用して実験計画法・ベイズ最適化を実施することで、効率的な材料設計およびプロセス・装置設計を達成できる。  本講演では、そのような (適応的) 実験計画法や、実験計画法を実現するための機械学習およびベイズ最適化の基礎を解説する。さらに具体的な材料設計およびプロセス・装置設計といったプロセスインフォマティクスの研究事例を紹介する。

  1. プロセスインフォマティクス
    1. プロセス設計・装置設計とは
    2. ソフトセンサーとは
    3. モデリング
    4. モデルの活用したプロセス設計・装置設計・ソフトセンサー
  2. データ解析・実験計画法・ベイズ最適化
    1. 線形回帰分析
    2. 非線形回帰分析
    3. 実験計画法
    4. 適応的実験計画法
    5. ガウス過程による回帰
    6. ベイズ最適化
  3. 研究事例・応用事例
    1. ベイズ最適化の応用事例
    2. プロセス設計・装置設計の実例
    3. ソフトセンサーの実例

第2部 マイクロフロー研究DXが導く高速合成化学

(2023年3月8日 13:00〜14:30)

 合成化学の常識がフローマイクロリアクターによって大きく変貌をとげ、従来の合成化学が大きく変わろうとしている。フローマイクロリアクターによって提供されるミクロな反応場は、化学反応そのものに本質的な影響を与えるためである。  本セミナーでは、フローマイクロリアクター合成の研究・開発によるフラスコでは不可能な高速合成の事例、機械学習を活用したプロセス最適化や自動化、今後の展望など、について紹介したい。

  1. フローマイクロリアクターについて
  2. フローマイクロリアクターの特長
    1. 高速混合
    2. 精密温度制御
    3. 精密滞留時間制御
  3. フローマイクロリアクターを用いたフラスコ不可能な高速合成化学
    1. 高速反応
    2. 発熱反応
    3. 不安定中間体 (生成物) を経由する反応
  4. フローマイクロリアクターを用いた機械学習の活用
    1. 迅速反応最適化
    2. 自動化
  5. 今後の展望

第3部 AI技術と複雑材料の配合条件、成形加工、評価への応用

(2023年3月8日 14:45〜16:15)

 近年の機械学習や深層学習に代表されるデータサイエンス技術の発展によってマテリアルズ・インフォマティクスやプロセス・インフォマティクスで扱える対象系が格段に広くなってきました。これからの時代でいかに自身の系でデータサイエンスを扱うかは差別化要素創出に必要不可欠になります。  本セミナーではどのように複雑な対象系に対するデータサイエンスのあり方や研究開発現場のDXに関してご紹介します。

  1. 近年のAI分野の3つのトレンド
    1. 時代の流れとAI技術の進展
    2. シミュレーションの高度化
    3. プロセス制御への適用
  2. 溶媒選定のインフォマティクス
    1. プロセスに合わせた配合のチューニング
    2. 成功と失敗実験から予測モデルを作るには
  3. 成形加工プロセスのインフォマティクス
    1. 人口減少に伴うAIの関わり方
    2. リアルタイムのプロセス制御
  4. 膜の構造制御のインフォマティクス
    1. 構造の定義と従来のAI技術
    2. 深層学習を使ったSEM画像の特徴抽出
    3. GANを用いた微細構造の生成
  5. 複雑系を扱える新たなインフォマティクスであるマルチモーダルAI技術
  6. これからのAI技術

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