第1部 植物由来アクリレートの種類、特徴とその応用
(2023年3月17日 10:00〜11:30)
アクリレートを用いるアプリケーションの一つに光硬化がある。光硬化は無溶剤で簡便に高分子を製造できるため、低環境負荷技術であると言える。しかし、近年は原料となるアクリレート製造時の環境負荷低減の必要性が高まっている。一方、「バイオ」というキーワードは誤解を招きやすく、植物化度を高めることは必ずしも環境負荷低減につながるとは限らない。
本講演では、入手可能な植物原料由来アクリレートと特徴を紹介し、さらに環境保全のために今後必要となる技術について述べる。
- イントロダクション
- アクリレートのアプリケーション
- UV硬化の一般的な特徴
- 「環境にやさしい」プラスチックとは
- さまざまな用語の定義について
- バイオマスアクリレートとは
- 植物由来原料アクリレートの種類と特徴
- 流通しているアクリレート
- 研究・開発が進められているアクリレート
- アクリレート以外のバイオマスモノマー事例
- 今後の課題
- バイオマスプラの環境負荷
- 本当に効果的な環境負荷低減方法
第2部 ポリグリセリン系アクリレートの特性とその応用
(2023年3月17日 12:10〜13:00)
ポリグリセリン系アクリレートの構造とその特性に焦点をあて、日々のフォーミュレーション業務に役立つ情報をご提供いたします。また、多官能アクリレートのバイオマス化の観点からも、データをご紹介したいと思います。
- 多官能アクリレートとは
- アクリレートモノマーの種類と特長
- 機能性アクリレートモノマーの種類と特性
- ポリグリセリン系アクリレートの開発コンセプト
- ポリグリセリン系アクリレートのモノマー特性
- ポリグリセリン系アクリレートの機能性
- 速硬化性
- 柔軟性 (低カール性・耐屈曲性)
- 硬度と柔軟性の両立
- 耐溶剤性
- 親水性
- 防曇性
- ポリグリセリン系アクリレートのアプリケーション紹介
- 特許情報
- SYシンテック ® SAシリーズの製品紹介
第3部 バイオマスアクリル材料の設計とその用途例
(2023年3月17日 13:50〜15:20)
- バイオマス樹脂の市場動向
- バイオマス樹脂の種類と原料
- 樹脂設計
- ラジカル重合技術
- バイオマスアクリル樹脂の設計
- 紫外線硬化型バイオマスアクリル樹脂の設計
- ウレタンアクリレートの設計
- バイオマスウレタンアクリレートの設計
- 物性例及びコーティング材としての用途展開例
- バイオマス度の測定
- バイオマスアクリルの基本物性
- 紫外線硬化型バイオマスアクリル樹脂の基本物性
- バイオマスウレタンアクリレートの基本物性
- バイオマス高酸価樹脂 の基本物性 (顔料分散性)
- バイオマス水性製品のご紹介
- 今後の動向
第4部 非可食性バイオマスを原料に用いるバイオマスアクリル樹脂の開発
(2023年3月17日 15:30〜17:00)
化石資源由来の高性能プラスチックであるアクリル樹脂は、ポリカーボネート (PC) とともに有機ガラスと呼ばれ、非常に透明性が高く、軽量かつ耐衝撃性に優れたプラスチック材料である。アクリル樹脂は、紫外線にも強く、加工や着色のし易さなどから様々な用途に用いられている。しかしながら、アクリル酸やメタクリル酸をバイオマス資源から製造することが非常に難しいため、現在でもアクリル樹脂の原料となるバイオマス由来のアクリルポリマー (ポリアクリル酸エステルやポリメタクリル酸エステルなど) を工業生産することができていない。
本講では、アクリル樹脂の製造に必要な原料モノマーであるメタクリル酸メチル (PMMA) と類似の化学構造を持ち、バイオマス資源から誘導することが可能なα,β – 置換型ビニル化合物 (クロトン酸誘導体および桂皮酸誘導体) をバイオマスモノマーとして用い、これらのバイオマスモノマーを精密重合することによるバイオマスアクリル樹脂合成の技術開発について解説を行う。
- 脂肪族バイオマスアクリル樹脂の開発
- クロトン酸エステルのGTP
- ポリクロトン酸エステルの物性
- 含芳香族バイオマスアクリル樹脂の開発
- 桂皮酸エステルのGTP
- ポリ桂皮酸エステルの物性
- 実用化に向けた検討と課題
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
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アカデミック割引
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