再生医療等製品における承認申請 (品質・非臨床・臨床試験) /CMC・製造/ 開発〜承認申請〜市販後の留意点と当局の要求事項 (2日間講座)

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プログラム

第1部 再生医療等製品における承認申請 (品質・非臨床・臨床試験) の留意点と当局の要求事項

(2023年3月16日 13:00〜16:30)

 再生医療等製品は、その特性、態様、適用法、対象疾患等が多様であることから、これまでの低分子医薬品のように、必ずしも一様な評価方法や基準があるわけではありません。  再生医療等製品に関する法規制及び再生医療等製品を利用した医療の全体像を理解し、それらを踏まえて、製造販売承認に向けて、どのように開発を進めて行けばよいか、わかり易く解説します。

  1. 再生医療等製品の定義と種類
    1. 遺伝子治療分野と再生医療分野
    2. 承認された再生医療等製品
    3. 開発段階にある細胞加工製品
    4. 自己由来と他人由来 (同種) との違い
    5. 細胞の種類と特徴
      1. 成体幹細胞:間葉系幹細胞 (MSC)
      2. 人工多能性幹細胞 (iPS細胞)
      3. その他の幹細胞
    6. ドナー・原料の選定と安定供給に向けた動き
  2. 細胞加工製品の開発と承認申請
    1. 研究開発動向 (国内、国外)
    2. 産学連携の状況と課題
    3. 再生医療等製品の臨床試験制度
    4. 臨床試験計画時の留意点
    5. CMC設計時の治験薬GMP要求事項
    6. 再生医療等製品GCPでの治験体制、有害事象報告等
    7. 承認申請に必要な資料
    8. 条件・期限付承認
    9. 戦略的承認審査制度
      1. 先駆け審査指定制度
      2. 希少疾患用途医薬品指定制度
    10. 製造販売承認および薬価申請
    11. 製造販売時の生産 (GCTP) 、品質 (GQP) および安全性管理 (GVP)
  3. 細胞加工製品の製造販売
    1. 再生医療等製造販売手順
    2. 業許可 (製造販売業、製造業、販売業)
    3. 製造業の要件、設備基準、無菌製造
    4. GCTP省令と要求事項
      1. 品質マネジメント、力価測定
      2. バリデーション、ベリフィケーション
      3. 製品品質の照査、出荷判定
    5. 安定供給のための品質マネジメントシステム構築
  4. 後戻りをしないためのCMC・製造戦略
    1. 原料確保。ドナー選定、生物原料基準等規制対応
    2. ラボスケールから実生産の移行時の留意点
    3. CMOの選択と技術移転・業務委託のポイント
    4. 事例研究
    5. まとめ

第2部 再生医療等製品における後戻りをしないためのCMC・製造戦略

(2023年3月17日 12:30〜15:00)

再生医療は革新的な医療技術として大いに期待され、世界中で研究開発が盛んに行われているが、特に細胞加工製品は「生き物」であるため、ラボで設計した製剤が臨床試験で良好であっても、その性能・品質を保持しながら実生産に移行するには困難が伴うことも多い。本講座ではこうした生産の「後戻り」をしないために、当初から留意しておきたい事項、特に治験薬GMPおよびGCTP省令について説明する。
  1. 難治性遺伝性疾患に対する遺伝子治療
    • 遺伝子治療用製品の開発機運
    • 単一遺伝子疾患に遺伝子治療を考慮する条件
    • 遺伝子治療用製品の承認状況
    • 遺伝子治療に用いられる主なベクターの特徴
    • 遺伝子・細胞治療のストラテジー
    • 代謝性疾患、神経疾患の遺伝子治療
    • 血液疾患の遺伝子治療
    • 大量投与に伴う副反応の懸念
  2. 遺伝子治療用製品のモダリティー選択と開発動向
    • 筋ジストロフィーに対する新規治療法開発
    • エクソン・スキップ療法の課題
    • AAVベクターによる遺伝子導入と免疫応答
    • MSCを活用した低用量AAVベクターによる長期遺伝子発現
    • MSCsの炎症制御作用と再生医療的効果
    • 本格的普及に向けた臨床的対応
    • 予防的治療への展開 (希少疾患から慢性疾患へ)
    • 全身大量投与に伴う有害事象
  3. 製造・品質管理の課題と今後の展開
    • FDA品質管理改革への対応
    • Project A-Gene、QbDの考え方とCQA
    • AAVベクター大量製造の工程とProcess Analytical Technology
    • 研究と倫理の両立 (生命・医学系指針への対応)
    • Scalable helper-free producer cell line
    • AAVベクター分析技術
    • PaVe-GT project (NIH) :遺伝子治療用製品CMC情報の共有化
    • Bespoke Gene Therapy Consortium:BGTC (FDA, 2021)
    • 遺伝子治療の本格的普及に向けたSDGs

第3部 再生医療等製品CAR (キメラ抗原受容体)-T細胞の日本での開発〜承認申請〜市販後の注意点

(2023年3月17日 15:15〜16:30)

 2022年末時点、CAR-T細胞療法として5製品が日本で承認されている。日本初のCAR – T細胞療法tisagenlecleucelを導入するにあたり、規制当局、他企業、学会等々、多くのステークホルダーと連携して進めてきた。今回、承認までの道のりを紹介するとともに、市販時に直面する課題などについても紹介したい。

  1. CAR-T細胞療法とは
    • 構造と作用機序
    • CAR-Tの臨床試験成績の概要
    • Tisagenlecleucelの承認状況
    • 従来の治療法との違い
  2. 治験に入るまで
    • グローバル開発における日本の開発戦略の立て方
    • 再生医療等製品に関する規制について
    • 治験開始前のPMDA相談
  3. 治験から申請まで
    • 治験準備 (社内)
    • 治験準備 (施設)
    • 治験実施
  4. 申請から承認まで
    • オーファン申請
    • 申請に向けた開発戦略の立て方
    • 市販に向けた他企業との連携
    • 審査中のやり取り
    • 市販に向けた社内体制の構築
    • PMSの準備
    • サプライチェーンの構築
  5. 市販時の状況
    • 市販施設の立ち上げについて
    • 最適使用推進ガイドライン
    • 規格外品の考え方と供給の在り方について
    • サプライチェーンフローの最適化
    • 施設の在り方について
    • レジストリの活用
    • 他企業との連携
    • 学会との連携

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