SLAMは、ドローン、ロボットや自動車の自動走行からスマートフォン向けAR/VRにいたるまで、多岐にわたるアプリケーションの基盤技術です。特に、カメラを用いたものはvisualSLAM (VSLAM) 、さらに、IMUを併用したものはvisual-inertialSLAM (VIS) と呼ばれています。近年では、ARCoreやARKitに代表されるスマートフォン向けライブラリも登場しており、簡単なプログラミングでVSLAMを試すことができます。 本セミナーは、VSLAMを手軽に試したい、VSLAMを用いたシステムのプロトタイプを簡単に作りたい、スマートフォンのVSLAMに基づくARアプリケーションを作ってみたい方を対象に、VSLAMの座学と実装演習を行います。 初めに、座学としてVSLAMの基礎理論を解説します。VSLAMを理解する上で必要な画像処理技術とカメラ幾何を説明し、VSLAMの処理の流れまでを総合的に紹介します。次に、スマートフォンを用いた実装演習を行います。UnityとAR Foundationを利用し、VSLAMの性能を体験できるアプリケーションを開発します。AR Foundationは、ARKitやARCore等のVSLAMライブラリのラッパーであり、スマートフォンのOSに依存しないコーディングが可能です。 今回、開発環境はWindowsPCとAndroid搭載のスマートフォン、またはMacBookとiPhone、の2つの組み合わせに対応します (WindowsPCとiPhoneの組み合わせでは開発ができません) 。