食品用器具・容器包装のポジティブリスト制度が2020年6月1日に施行後、食品衛生法改正に伴い器具・容器包装事業者に、1 合成樹脂器具・容器包装原材料は、ポジティブリスト収載物質のみ使用 2 合成樹脂器具・容器包装の適正製造管理 (GMP) 3 販売・製造・輸入者による情報伝達 4 自治体への届け出。の義務が追加された。現在、5年間の経過措置中に施行日以前の使用実績物質を調査完了し、2025年に完全施行となる。現行ポジティブリスト制度施行状況及び経過期間中の既存物質の対応を詳細に説明する。
特に、2022年4月に既存物質のポジティブリスト改編と物質の整理案が公表・意見募集が行われ、円滑な運営を目的とし、ポジティブリストの範囲、基材のポジティブリスト改編 (収載物質の範囲、制限の撤廃等) 添加剤の整理 (移動、統合、制限の変更等) の大幅な改編案が出された。本講演では本ポジティブリストの改編内容についても詳細に説明する。
欧州では、加盟27か国共通の食品に接触する器具・容器包装の材料・製品を定めた法律 (総括的規則) 、ポジティブリスト対象物質 (主にモノマー) 、溶出量の規格・基準、多層材料の扱い、溶出試験方法、適合宣言、新規物質申請を定めたプラスチックチック規則を説明し、このプラスチック規則への適合性の確認手順について述べる。
米国では、容器包装を含む連邦食品医薬品化粧品法、及び規格・基準を定めた連邦規則集により、接着剤・コーティング剤、、紙・板紙、プラスチックポリマーの個別規格、添加剤等の規格を説明する。新規物質の申請制度である、FDA登録制度、FCN届出制度、及び安全性の判断基準につい述べる。日本、欧州、米国の比較を行い、新規物質申請制度及び安全性判断に関する考え方を説明する。
- 日本における容器包装規制
- 容器包装に関する食品衛生法改正
- 改正食品衛生法概要
- ポジティブリスト制度概要
- 法改正による追加義務
- ポジティブリスト収載物質に限定
- 規制内容
- 対象範囲
- 器具又は容器包装を製造する営業の施設の衛生的な管理 (GMP)
- 情報伝達の実施
- PL制度適合
- 経過措置適合
- 食品衛生法適合
- 器具・容器包装製造事業者 (委託含む) の届出
- 現行ポジティブリスト収載物質
- 収載物質の一般規格
- ポジティブリスト規定方法
- ポジティブリスト形式
- ポジティブリスト掲載物質
- ポリマー
- コーティング材
- 添加剤・塗布剤
- 既存物質におけるポジティブリストの改編と物質の整理
- 対象範囲改編
- 規制の改編
- ポジティブリスト形式改編
- 使用可能樹脂の新グループ化
- ポジティブリスト新形式
- ポジティブリスト収載物質改編
- ポリマー
- 添加剤
- ポジティブリストへの追加申請手続き
- 既存物質
- 新規物質
- ポジティブリスト対象範囲各論
- 食品衛生法既定の合成樹脂の規格基準 (PL掲載物質の規格基準)
- 一般食品用合成樹脂規格基準
- 乳等用合成樹脂規格基準
- 欧州における容器包装の法規制
- EUにおける法規制
- 総括的規則
- 加盟各国の共通の基本原則 (特別法令の採択、適合宣言等)
- プラスチック規則 (食品に接触することを意図するプラスチック材料及び製品の欧州規則)
- 化学物質ポジティブリスト
- 認可されたモノマ、他の出発物質、微生物醗酵高分子、添加剤等
- 化学物質のグループ規制
- 材料及び製品への規制
- 食品疑似溶媒
- 適合宣言
- 適合試験
- 特殊移行量試験
- 総移行量試験
- 換算係数 (FRP)
- 多層材料及び製品の規則
- プラスチック規則のガイドライン
- プラスチック規則の全般的なガイドライン
- サプライチェーンにおける情報に関するガイドライン
- 新規物質の申請ガイドライン
- 安全性評価
- 米国における法規制と安全性試験・評価
- 米国における法規制
- 連邦食品医薬品化粧品法 (FFDCA)
- 容器包装関連の連邦規則集
- ポジティブリスト
- 間接食品添加物
- 間接食品添加物
- 間接食品添加物
- ポリマー
- オレフィンポリマー
- ナイロン
- PET
- ポリスチレン等の概説
- 間接食品添加物
- FDA認可申請制度
- FCN制度 (食品接触物質上市前届出制度)
- FAP登録制度
- 安全性評価
- 日・米・欧の比較
- ポジティブリスト制度比較
- 新規物質申請制度比較
- その他
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