2021年に改正されたGMP省令においてデータインテグリティ (DI) が求められている。改正GMP省令の課長通知には、PIC/S査察官むけデータインテグリティガイダンスが参考になると記載されている。このガイダンスにおいてデータインテグリティの基本要件はALCOAプラスであると説明されている。
一方、査察官が期待するデータインテグリティ適合レベルは、データインテグリティ技術の普及とともに高くなる。従って、各極のデータインテグリティガイダンスを読み込んでALCOAプラスを頭のなかで深掘りしても、査察官がその時点で期待するデータインテグリティ実務レベルにたどりつけない。査察官が期待するデータインテグリティ実務レベルは、当局査察における指摘事例から学び取るのが確実である。査察指摘の開示が最も進んでいるのはFDAであり、生の査察指摘をすべて入手できる。
FDAの生の査察指摘によれば、データインテグリティとして以下の様な指摘が多い。
- 監査証跡をレビューしていない
- 電子記録が保護されていない
- システム管理者権限で試験や製造を行っている
- アラーム履歴が維持されていない
- 記録用紙がコピー出来てしまう
本講座では、米国情報公開法 (FOIA) にもとづきFDAへ開示請求して入手した2,000件を越す生の査察指摘事例を参照しながら、データインテグリティの実務対応方法を具体的に説明する。ERES (電子記録/電子署名) とCSVの基礎を説明したうえでFDAの査察指摘事例を紹介するので、コンピュータに馴染みのなかった方でも「行うべきこと」を具体的に習得していただける。
また、増加しつつあるクラウドサービス利用における留意点やスプレッドシートのCSV/DI対応の概要も説明する。
- 改正GMP省令とPIC/S
- データインテグリティとは
- CSVとERESの基礎
- データインテグリティ用語
- FDAのDI査察指摘
- 指摘トップ10
- 国内における指摘
- ラボにおける指摘
- 製造における指摘
- スプレッドシートのFDA指摘とその対応
- DI実務対応
- 紙記録 (ラボ、製造共通)
- コンピュータ化システム (ラボ主体)
- 製造装置と検査装置
- DIポリシーと手順書の策定方針
- クラウドサービス利用における留意点
- 主要ガイダンスの概況
- PIC/S査察官むけガイダンスの解説
- MHRAガイダンスの要旨 (英国医薬品庁)
- FDAガイダンスの要旨
- 良くある質問
- 質疑応答
受講特典
別冊付録
各極データインテグリティガイダンスの邦訳や解説資料を電子ファイルでご提供。
700スライドを越す講演テキストを補完する詳細を習得して頂けます。
- PIC/Sガイダンス (正式版) 解説つき対訳:161ページ
- データインテグリティ入門:19ページ
- HPLC試し打ち指摘とその対応:3ページ
- MHRAガイダンス (GMP) 意訳 (対訳) :28ページ
- WHOガイダンス・ドラフト 要旨訳:11ページ
- FDAガイダンス・ドラフト 意訳 (対訳) :32ページ
- FDAガイダンス・ドラフト 解説:27ページ
- データインテグリティの是正 FDA WLの常套句:9ページ
- WHOガイダンス Appendix 1 邦訳:28ページ
- MHRAガイダンス (GXP) 対訳と補足
付録CD
280ファイル余を収載したCDをテキストと共にご提供いたします。
- データインテグリティの詳細資料
- Part 11
- Annex 11
- CSV関連の解説や邦訳など
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)
- 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
- 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
- 他の割引は併用できません。
アカデミック割引
- 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)
日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。
- 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
- 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
- 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
- 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
- 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
- 企業に属し、大学、公的機関に派遣または出向されている方は対象外とさせていただきます。
ライブ配信セミナーについて
- 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
- お申し込み前に、 視聴環境 と テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
- 開催日前に、接続先URL、ミーティングID、パスワードを別途ご連絡いたします。
- セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
- ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
- タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
- ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
- 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
- Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。