変異原性不純物、ニトロソアミン類の許容量設定・情報収集と当局対応

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本セミナーでは、ニトロソアミンの許容値の設定、類似物質から類推する際の留意点、明確に評価法が規定されていない中で参考にすべき事例、効率的な情報収集法について詳解いたします。

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プログラム

第1部 医薬品不純物の許容摂取量設定

- AI設定の基本からリードアクロスによるニトロソアミン評価の最新状況まで -

(2023年2月15日 10:00〜12:00)

 ICH M7ガイドラインに準拠した医薬品不純物の評価において、発がん性を有する不純物は、許容摂取量に基づき算出された許容限度値以下での管理が求められます。本講義では発がん性物質の許容摂取量AI算出の際に必要となる知識として、毒性の閾値と評価方法、TD50やBMDL10の算出方法などについて解説します。また、LTLなどの考慮する場合の留意点についても解説します。  また近年、医薬品の合成過程におけるニトロソアミン類による汚染が問題となっています。本邦や欧米の規制当局により許容摂取量が設定されていないニトロソアミン類については、類似物質からのリードアクロスによる許容値の設定と管理が求められますが、構造類似性の考え方やPoDの選択について、明確なルールはないのが現状です。本講演では、発がん性情報を持たないニトロソアミン類のリードアクロスによる許容値設定について、考慮すべき点や事例についてご紹介します。

  1. ICH M7における発がん性物質の許容摂取量AIc
    • 許容摂取量AI (Acceptable Intake) とは
    • 毒性の閾値と評価手法
    • ICH M7補遺のAI紹介
    • AIの設定手順
    • TD50やBMDL10の算出方法
    • 経路特異的なAIの設定
    • 一生涯より短い期間 (LTL) のばく露に関する許容摂取量の設定
    • 発がん性以外のエンドポイントを考慮する必要性について
  2. 許容値設定の無いニトロソアミン類のリードアクロスによるAI設定検討
    • リードアクロス (RA) とは
    • ニトロソアミンの反応性
    • 医薬品への混入と各国の評価
    • ニトロソアミンの評価に関する各国のガイダンス
    • ニトロソアミンのRA事例紹介

第2部 変異原性不純物に関するデータ収集・文献検索の効率化とDB活用

(2023年2月15日 12:45〜14:45)

 医薬品不純物の評価、管理ガイドラインとしてICH M7では医薬品新原薬、新製剤等を対象にそれぞれ対応した医薬品中不純物の変異原性、発がん性の適正管理が求められています。医薬品不純物の義務が求められる事業者は広範囲にわたり、理解度や対応に差があると感じております。演者は過去に25回以上、ICH M7、ICH Q3C、Q3Dを含む公開講演会や大学での講義、企業セミナー等を実施してまいりました。また9年以上にわたり多数の医薬品事業者へM7等に関する支援を行ってまいりました。  本講演では、演者の経験実績を踏まえ、現在対応中の事業者やこれから対応する事業者のため、ICH M7等で求められる不純物の変異原性、発がん性に関するデータ収集、文献検索の仕方を、国内外の情報源の解説や情報データへのアクセスの方法をご紹介し説明します。また、同様の方法は、現在トピックスに上がっているニトロソアミン類の情報収集、試薬や添加物、中間体など広範な遺伝毒性情報や一般毒性情報の収集、当局照会対応などにも活用可能です。 弊社は、国内唯一のICH M7等に特化した中立公平な専門調査研究機関、コンサル・受託機関として一貫して個別のご相談をお受けしております。弊社のお客様からは、難しい評価や案件対応、国内外の困難な当局申請、照会対応等がうまくいったというお声をいただいております。 本講演の関連事業や国内外の当局対応でお困りの事業者様を弊社のノウハウ、経験・実績と高品質な納品物、確実な支援で強力にサポートいたします。

  1. ICH M7ガイドラインに従う変異原性及びがん原性評価の方法
  2. ICH M7ガイドラインの解釈と現場への落とし込み
  3. 変異原性情報収集のための情報源、データベース
  4. 情報源へのアクセスの方法
  5. QSARツールの利用
  6. 変異原性、発がん性情報の整理
  7. 変異原性、発がん性不純物に関するデータ収集・文献検索の具体例紹介
  8. ニトロソアミンの情報
  9. 弊社のご紹介

第3部 変異原性不純物、ニトロソアミン類に関する規制と当局対応のポイント

(2023年2月15日 15:00〜16:30)

 2018年7月に外国製造所で製造されたバルサルタン原薬にNDMAやNDEAが検出され、これが容認できない混入であることが報告された。演者は当時、当該外国製造所側の薬事担当者として勤務しており、原因の究明と原薬製造所、DMF国内管理人、製造販売業者、規制当局等への対応に関与した。  原薬メーカー側の経験及び新薬開発を含む薬事、安全性管理、品質管理の経験を元に、変異原性不純物混入の背景と管理の実態と規制について解説する。変異原性不純物の管理が不十分であることは、医薬品を使用する患者はもちろん、自社をも危険に晒すこととなる。規制遵守や当局対応に際し製造所或いは製造販売業者として注意すべきポイントについても述べる

  1. ICH-Q3とICH-M7
    • ICH-Q3とICH-M7の概要と考え方の解説
  2. ニトロソアミン類の毒性
    • 動物を用いた試験による毒性、医薬品以外に含まれるニトロソアミン類の含有料や規制
  3. バルサルタン原薬におけるニトロソアミン類の混入と未検出であった背景
    • 製法の開発や変更、規制のポケット
  4. ニトロソアミン類の混入に関連する対応
    • 原薬製造所、製造販売業者、規制当局 (FDA、PMDA) との対応
  5. ニトロソアミン類に関する規制当局の規制と対応
    • PMDA、FDA、EMAの規制について
  6. ニトロソアミン類の混入問題と規制
    • ICH-Q3、ICH-M7以外の規制と、不純物管理について

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