骨再生材料製品の薬事申請と耐感染性の付与技術

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プログラム

第1部 骨再生材料製品の薬事の考え方

(2023年1月31日 10:30〜12:00)

整形・歯科分野で用いられる骨再生材料製品 (薬機法上の医療機器・材料の一般的名称「人工骨インプラント」や「吸収性骨再生用材料」等) は欠損した骨を置換するために体内に挿入又は移植する骨基質の合成材料である。昨今では、医薬品を含有したり、生物由来原材料を使用したりすることにより、骨誘導・再生等を促進する生物学的効果を意図した製品開発が進められている。本講座では、厚生労働省等が発出した評価指標、ガイドラインに基づき、これらの骨再生材料製品を上市する際の (独) 医薬品医療機器総合機構への承認申請に向けた考え方等について講演する予定である。
  1. 骨再生材料製品の薬事規制
    • 骨再生材料製品の薬事上の位置づけ
    • 整形分野、歯科分野における相違
  2. 骨再生材料製品に関連する評価指標・ガイドライン等
    • 体内埋め込み型材料分野 (ハイブリッド型人工骨・骨補填材) 開発ガイドライン
    • 歯科・整形外科分野で用いられる医療機器たるコンビネーション製品 (植え込み型の機械器具と、抗菌系薬物又は組織形成系薬物) の評価指標
  3. 骨再生材料製品の審査プロセス
    • PMDA対面助言の利用
    • PMDAへの承認申請に向けた準備
  4. 上市に向けた申請に必要な評価の考え方
    • 医療機器・材料に共通に求められる評価方針
    • 骨再生材料製品に求められる評価方針

第2部 耐感染性を備えた人工骨補填材の材料特性およびその生体内反応

(2023年1月31日 12:45〜14:15)

 我が国は他の先進諸国に先駆けて超高齢社会を迎え、ロコモティブシンドロームが大きな課題となっています。健康寿命の延伸に貢献するアプローチの一つとして、機能的なバイオマテリアル (例えば、人工骨補填材) の開発があげられます。本講では、人工骨などのバイオマテリアルに耐感染性を付与させる技術を概説するとともに、我々が進めている簡便な表面修飾によりバイオマテリアルに抗菌性を付与させる技術とその生体内反応を紹介します。

  1. 背景
  2. 目的
  3. バイオマテリアルの種類
  4. バイオマテリアルへの耐感染性の付与
  5. 耐感染性バイオマテリアルの評価方法
    1. In vitro系
    2. In vivo系
  6. 各種バイオマテリアルへの耐感染性付与の実際
    1. セラミックスへの抗菌性付与
    2. 金属への抗菌性付与
    3. ポリマーへの抗菌性付与
  7. 医者も患者も安心して使用できる抗菌性インプラントの開発
    1. チタンへの抗菌性付与
    2. ポリエーテルエーテルケトン (PEEK) への抗菌性付与
    3. 綿形状人工骨への抗菌性付与
  8. まとめ

第3部 セラミック系骨補填材への薬剤担持:感染防止、骨再生能向上

(2023年1月31日 14:30〜16:00)

 現行の骨補填材は、病気や怪我で生じた骨欠損部を再建・再生出来る唯一の材料であるが、感染リスク、低い骨再生能が課題である。本講座では、イオン挿入法と名付けた結晶工学的な手法による、これらの課題の改善、次世代医療の基盤技術について解説する。

  1. 臨床分野での硬組織再生・治療
    1. 整形外科・口腔外科領域での課題
    2. 骨欠損とは
  2. 現行の骨補填材
    1. 現行の骨補填材の分類
    2. セラミック系骨補填材の分類と課題
  3. 結晶工学によるバイオセラミックスの高機能化
    1. リン酸八カルシウム (OCP)
    2. イオン挿入法
  4. 機能性を賦与した骨補填材
    1. 術後感染防止機構の賦与
    2. 骨再生能を向上させた骨補填材
  5. まとめ

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