研究開発部門のDX導入事例とポイントおよび成功に導くためのデータ共有・利活用技術

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本セミナーでは、R&D部門へDX導入のためのDX推進プロジェクト、社内の啓蒙活動、データプラットフォーム構築などの進め方について解説し、DX導入、推進する際に陥りがちな落とし穴と回避方法について詳解いたします。

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開催予定

プログラム

第1部 「機能性材料メーカーにおける実践的活用を指向したデータサイエンス導入」

(2023年2月22日 10:30〜12:00)

 データサイエンスに基づく研究開発の加速は現在、多方面から注目を集めるホットトピックスですが、ホットな分野にゆえに玉石混淆で様々な技術情報が飛び交い、どの技術をどのように活用するかの戦略を立てるのが難しくなっています。一方で、データサイエンスの活用を前進させるには、こうした技術で研究開発がどう変わるかを冷静に見極める必要があります。  本講座では、研究開発でデータサイエンスの活用を前進させるコア技術・戦略を見極めるヒントを提供することを目的として、機能性材料メーカーでデータサイエンスに基づく研究開発の加速に取り組んできた事例を、そこで必要になる技術の簡単な原理、技術を自社に適合させるために実施した各種工夫と共に紹介します。紹介する内容は単なる解析事例に留まらず、データサイエンティスト育成、アルゴリズム開発、プラットフォーム開発など、データサイエンス活用を前進させるためのエッセンスを含んでいます。数式は最小限に留めます。

  1. はじめに
    1. 講演者の会社、所属部門の紹介
    2. 研究所主導のDXの全体像
  2. 統計ツール、統計教育を軸にした社内データサイエンティスト育成
    1. データサイエンティスト育成の背景
    2. 研究開発に有用な統計手法の簡単な原理
      • 実験計画法
      • 重回帰分析
    3. 統計教育を受けていない新人に向けた統計研修
    4. データサイエンティスト育成の効果
  3. データが溜まる前から使える先端データサイエンス技術:ベイズ最適化
    1. ベイズ最適化の簡単な原理
    2. アルゴリズムを改良して自社に最適化 (目標指向型多目的ベイズ最適化)
    3. ベイズ最適化機能を搭載したデータ活用プラットフォーム開発
  4. データが溜まった後に使える先端データサイエンス技術:深層学習
    1. 深層学習の簡単な原理
    2. アルゴリズムを改良して自社に最適化 (多成分深層学習)
  5. まとめ

第2部 「三井化学におけるDXの社内導入、技術展開」

(2023年2月22日 13:00〜14:30)

 DX技術の進展は著しく、多様化も進んでいる。様々な情報のキャッチアップ並びに組織内のスキルセットを随時アップデートしていかなくはならない。これからはDX人財の不足が深刻化する中、どのように社内のDXリテラシーを向上し、DX人財を育成し、展開していくかが各社共通の課題であると思われる。材料メーカのDXは、マテリアルDX (MI) をはじめとしたものづくりに特化したDX活用から、スマートファクトリー、スマートオフィス、ビジネス展開といった多種多様な活用に取り組んでいかなくてはならない。  今後は、個々のサプライチェーンを考慮したアジャイルな材料開発に取り組んでいく必要があることは必至であり、当社に限らず、様々な事例を用いて将来的な見通しについて見解を述べる。

  1. はじめに
  2. DX導入の課題
    1. DX疲れ/PoC疲れ
    2. マテリアルDX、MIの課題
      • 少数データ
      • ベイズ最適化など
  3. DXの導入とは
    1. 導入の目的
    2. 啓蒙活動の展開
    3. 外製か内製か
    4. 外部連携,解析ツールの活用
    5. DXの人財・組織
  4. DXの人財育成
    1. 解析系人財
    2. プロジェクトマネージャー
  5. データベースプラットフォーム構築
  6. DXの技術開発
    1. 機械学習
    2. 量子コンピュータ
    3. シミュレーションの活用
    4. 3D活用 – メタバース/VR/AR,3Dプリンター
    5. 自然言語処理の活用
  7. 自動化への対応
    1. RPA (Robotic Process Automation)
    2. 自律型実験システム
    3. データハーベスティングシステム
  8. MLOps
  9. おわりに

第3部 「R&D部門のDXを成功に導くデータ共有・利活用システムの導入・運用」

(2023年2月22日 14:40〜16:40)

 IoTやAIの普及により、製造工程以降のデータ利活用は急激に進展しています。一方、公的研究機関であれ、民間企業であれ、R&D部門におけるデータの取り扱いは属人的なままであり、研究の信頼性が阻害されたり、効果的なデータの利活用がほとんど進んでいないのが実態です。R&D部門は技術の源泉であり、データを精緻に管理して効果的に利活用する、つまりデータ分析・AI化を行うことは、今後の競争力にとって不可欠です。  本講演では、R&D部門のDX推進において重要となるデータ利活用について、R&D部門のデータ共有・利活用の実情からお話しさせていただきます。次に、データ共有・利活用状況を改善するために必要な方策について説明します。具体的には、データ共有・利活用システムに必要な要件について紹介し、システムの導入、運用時の陥りがちな落とし穴を回避するために必要なプロジェクトチームの要件等を説明させていただきます。

  1. はじめに (講演者の会社、経歴紹介)
  2. R&D部門のデータ共有、利活用の実情
  3. データ共有・利活用状況を改善するために必要な方策
  4. データ共有・利活用システムに必要な要件
  5. データ共有・利活用システムの導入、運用に必要なプロジェクトチームの要件
    1. 導入時における落とし穴
    2. 運用時における落とし穴
    3. プロジェクトチームに必要な要件
      1. 実験研究者
      2. データサイエンティスト
      3. プロジェクトリーダ
      4. システム開発、運用スタッフ
      5. ファシリテータ
  6. まとめ

受講料

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