脱炭素社会の実現に必要な高純度リン素材のアップサイクルと新たな資源循環ビジネス

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リン素材は、車載用二次電池、太陽光発電用蓄電池、半導体や医薬品などの生産に不可欠。リン素材は、黄リン (リン単体) から生産されるが、その生産は中国やベトナムなど4か国に限られる。日本はベトナムに全面輸入依存しており、深刻化する供給危機は、脱炭素社会実現へ重大な資源制約になりかねない。  本講演では、国内の未利用リン資源からリン素材を供給するアップサイクル戦略と、新たな資源循環ビジネスへの展開について解説する。

  1. 脱炭素社会の実現に必要なリン素材
  2. 深刻化するリンのサプライリスク
    1. 食料危機勃発の懸念と肥料価格高騰
    2. 深刻な高純度リン素材の供給リスク
    3. 懸念される電気自動車、再エネ発電、半導体や医薬品などへの影響
  3. ハイテク産業で不可欠な黄リンの供給問題
    1. 知られていない黄リン (リン元素の単体) とその重要性
    2. 黄リン生産は究極のリン精製技術
    3. 資源、環境、エネルギー制約で困難に直面する世界の黄リン事情
    4. ベトナム一国に頼るしかない日本の脆弱な黄リンサプライチェーン
    5. 黄リンの国産化が喫緊の課題
  4. 脆弱なわが国のリンサプライチェーン改革とアップサイクル戦略
    1. 日本のリン自給率≒0
    2. 有効に使われていない国内の未利用リン資源
    3. リン回収・再資源化事業のビジネスの新展開
    4. 高純度リンマテリアルを国内供給するアップサイクル新戦略とは
    5. 黄リンの国産化を実現するための画期的な技術イノベーション
    6. リンのアップサイクルによる新たな資源循環ビジネスの展開
    7. 持続的なリン利用実現をめざす産官学連携の取組

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