触覚・近接覚センシングの基礎、開発動向と今後の展望

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本セミナーでは、触覚センサの基本構成から、求められる検出機能、近年開発されている事例など徹底解説いたします。

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触れることは、人間にとって最も基本的な動作であり、物を掴んだり操ったりする動作では触覚が重要な役割を果たしている。ロボティクス分野においては、例えば不揃いの果実をつぶさないようピックアップする動作などより高い機能や安全性を実現するためには、触覚は無くてはならないものである。また、ヒューマンインタフェースの手段としても、タッチパッドなどでの操作が当たり前となったように、より直感的で使いやすい情報機器の利用には触覚は必要不可欠である。
触覚センシングは、センサを用いて触覚・力覚などに関する情報を取得、計測する技術であり、医療・福祉、ロボティクス、ヒューマンインタフェースなどの分野で期待が大きい。一方で、触覚センシングの技術開発は、視覚、聴覚と比べて遅れている。これは視覚センサ (カメラなど) 、聴覚センサ (マイクなど) が、検出器レベルの時代を過ぎ情報処理レベルの開発が主なのに比べ、触覚センサは検出器レベルの基礎研究が多く、最近応用への取り組みも並行して動き始めたためと考えている。  講演では、これまでに開発された触覚センサについて、その検出機能と動作原理の基本を述べ、主にロボティクス関連を中心に各種応用への取り組みについて解説を行いたい。

第1部 触覚センサの基礎

  1. 触覚センサの概要
    1. 人間の触覚について
    2. 触覚センサに求められる機能・特性
  2. 触覚の特徴は何か
    1. 機能的特徴
      • 接触による確認
      • 見えないものの検出
      • 原始感覚
    2. 技術的難しさ
      • 分布 (配線、柔軟性)
      • 耐久性 (接触)
      • 能動的 (探索)
      • 多角的 (多種類の検出器)
  3. 触覚センサの構成
    1. 触覚センサの分類
      1. 触圧覚センサ
      2. すべり覚センサ
      3. 近接覚センサ
      4. 温熱覚センサ他
    2. 触覚センサ基本構成
      1. 変換器、検出器、信号処理伝送
      2. 変換方式 (接触物理量→電気量) の種類
      3. 配線方式と伝送方式の種類
  4. 触圧覚センサの原理と開発例
    1. 電気抵抗方式
    2. 静電容量方式
    3. 光方式
    4. 電荷方式
    5. 磁気方式
    6. 超音波方式
  5. すべり覚センサの原理と開発例
    1. 変位検出方式
    2. 振動検出方式
    3. 接触画像検出方式
      • 固着領域
      • 部分すべり領域
    4. 特異信号検出方式 (高周波など)
  6. 近接覚センサの原理と開発例
    1. 光反射光量方式 (フォトリフレクタ)
    2. 三角測量方式
    3. 光/超音波の往復時間 (TOF) 方式
    4. 静電容量方式
    5. 渦電流方式

第2部 触覚センサの応用と展開

  1. 触覚センサの応用事例紹介
    1. 触覚センサの事例
    2. 近接覚センサの事例
    3. すべり覚センサの事例
  2. 触覚センサの研究開発動向
    1. 新製法&新材料の利用
    2. モジュール化
    3. カメラモジュールの利用
    4. 触・近接覚センサ
    5. 機械学習での利用
  3. 触覚センサに望まれる機能について
    1. 高感度、高空間分解能、高速性
    2. 触・近接覚センシング
    3. 自由曲面の被覆 (伸縮性)
    4. その他 (指先カバーの働きなど)
  4. まとめ&参考文献

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